「今月の安全衛生委員会、何を話そう」。毎月の開催が近づくたびに、議題探しで手が止まる人事・総務のご担当者は少なくありません。
安全衛生委員会のネタは、その場で思いつくより、季節の健康テーマと国の強調月間を年間カレンダーにして先に割り振っておくのが近道です。7月の全国安全週間、10月の全国労働衛生週間、11月の過重労働解消キャンペーンのように、毎年同じ時期に行われる行事に合わせると、資料も集めやすく、話す理由もはっきりします。
この記事では、厚生労働省が公表している令和8年度(2026年度)の週間・月間の日付をもとに、4月から3月までの月別の議題ネタと、季節を問わず使えるテーマ、議事録の書き方と記入例をまとめました。
この記事でわかること
- 安全衛生委員会のネタ(衛生委員会のテーマ)の決め方
- 4月〜3月の月別の議題ネタと、ひもづく公的な強調月間
- メンタルヘルスやハラスメントなど、通年で使えるテーマ
- 委員会を面白くする工夫と、議事録の書き方・記入例
- 50人未満の会社が「意見を聴く機会」のネタに使う方法
安全衛生委員会のネタは「3つの柱」で決める
まず、議題をどこから探すかを決めておくと、毎月のネタ探しが楽になります。委員会の設置義務やメンバー、開催のルールといった仕組みそのものは、安全衛生委員会の設置義務とメンバーの解説にまとめているので、ここでは「何を話すか」に絞ります。
柱1:法律で決まっている調査審議事項
衛生委員会で話し合うべきことは、労働安全衛生法第18条と労働安全衛生規則第22条で決まっています。健康診断の結果と対策、長時間労働による健康障害の防止、メンタルヘルス対策、衛生教育の計画などです。安全委員会を兼ねる安全衛生委員会では、労働災害の原因と再発防止策も加わります。
年間カレンダーをつくるときは、まずこの「毎年必ず扱う議題」を各月に置き、残りの枠に季節のネタを入れていきます。
柱2:季節の健康テーマと国の強調月間
熱中症は夏、インフルエンザは冬というように、健康テーマには季節があります。厚生労働省が毎年決まった時期に行う週間・月間にひもづけると、国のリーフレットをそのまま資料に使え、「今この話をする理由」も伝わりやすくなります。
令和8年度の週間・月間の一覧は、厚生労働省の令和8年度 年間行事予定(週間・月間)で確認できます。
柱3:社内のデータと困りごと
いちばん実のある議題になるのは、自社の数字と現場の声です。健康診断の有所見率、残業時間、年次有給休暇の取得状況、ストレスチェックの集団分析、ヒヤリハットの件数などは、そのまま話し合いの材料になります。労働者側の委員に「職場で聞いた困りごとを1つ持ってきてもらう」と決めておくだけでも、ネタ切れはかなり防げます。
「固定の議題」と「その月のテーマ」に分ける
毎回の進行は、固定の議題とその月のテーマの2部構成にすると安定します。固定の議題は、前回決めたことの進み具合、職場巡視の結果、労働災害やヒヤリハットの報告、長時間労働者の状況などです。そのうえでその月のテーマを1つ選び、15〜20分ほど話し合って「今月決めること」を1つ決めます。次回の冒頭で進み具合を確かめれば、話し合いが行動につながります。
衛生委員会のテーマ一覧(月別の年間カレンダー)
ここからは年度に合わせて4月から順に、月別の議題ネタを紹介します。週間・月間の日付は、特記のないものは厚生労働省の令和8年度の一覧によります。1年の流れは次のとおりです。
- 4月:新入社員の健康管理、年間計画、熱中症対策の準備
- 5月:熱中症対策、禁煙
- 6月:全国安全週間の準備、健康診断の計画
- 7月:全国安全週間、熱中症の重点取組期間
- 8月:食中毒と夏バテ、防災
- 9月:健康診断の事後措置、自殺予防週間、全国労働衛生週間の準備
- 10月:全国労働衛生週間、メンタルヘルス、有給休暇の取得促進
- 11月:過重労働解消キャンペーン、アルコール
- 12月:ハラスメント撲滅月間、年末年始の労働災害防止
- 1月:感染症、転倒、ストレスチェックの振り返り
- 2月:化学物質、花粉症
- 3月:自殺対策強化月間、1年の振り返りと次年度計画
春(4月〜6月)の安全衛生委員会ネタ
春は新年度のスタートと、夏に向けた準備の季節です。
4月:新入社員の健康管理と年間計画
4月は1年の計画を立てる月です。前年度の振り返りをふまえて、その年に重点的に取り組むことと、各月の議題を委員会で確認します。
- 今年度の安全衛生計画と、月別の議題の確認
- 新入社員・異動者への衛生教育(相談窓口の場所、健康診断の受け方)
- 環境の変化による疲れや不調の兆しと、上司の声かけ
- 熱中症対策の準備(4月はクールワークキャンペーンの準備期間)
5月:熱中症対策と禁煙
5月から「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の本期間に入ります。2025年6月1日からは改正労働安全衛生規則により、暑い環境での作業がある職場では、熱中症の早期発見のための体制づくり、重篤化を防ぐ手順の作成、作業者への周知が義務になっています。
- 熱中症の報告体制と、重篤化を防ぐ手順の確認・見直し
- 暑さ指数(WBGT)の測り方と、作業を中断する目安
- 世界禁煙デー(5月31日)と禁煙週間(5月31日〜6月6日)に合わせた受動喫煙対策
- 大型連休明けの体調の変化と、相談先の再周知
厚生労働省は2026年3月に「職場における熱中症防止のためのガイドライン」を新たに定めています。対策の詳しい内容は令和8年 STOP!熱中症 クールワークキャンペーンで確認できます。
6月:全国安全週間の準備と健康診断
6月1日〜30日は全国安全週間の準備期間です。7月の本週間に向けて、職場巡視の重点や掲示物を決めます。
- 職場巡視の重点項目と、巡視で見つかった危険の改善
- 定期健康診断の実施計画と、未受診者への声かけ
- 梅雨どきの転倒、食品の衛生管理
令和8年度のスローガンは「多様な人材 全員参加 みんなで育てる安全職場」です。掲示するだけでなく、自社で何をするかを1つ決めましょう。
夏(7月〜9月)の安全衛生委員会ネタ
夏は熱中症対策の本番で、秋の全国労働衛生週間とストレスチェックの準備も始まる時期です。
7月:全国安全週間と熱中症の重点取組期間
7月1日〜7日は全国安全週間です。令和8年度で99回目になります。また、7月はクールワークキャンペーンの重点取組期間に位置づけられています。
- 全国安全週間の取り組みの報告(巡視、スローガンの掲示、講習会など)
- 熱中症の発生状況と、暑さ指数に応じた作業の中断の徹底
- 長時間労働の状況と、夏季休暇の計画的な取得
- 治療と仕事の両立支援(持病のある人の暑さ対策も含めて)
8月:食中毒と夏バテ、防災
8月は食品衛生月間です。給湯室や外出先での食事など、身近な場面に落とし込むと話しやすくなります。
- 食中毒の予防(弁当の保管、手洗い、給湯室の衛生)
- 夏バテと睡眠不足、冷房による体調の変化
- 防災の日(9月1日)に向けた防災訓練と備蓄品の点検
- 健康診断の結果の報告と、要再検査・要精密検査の人へのフォロー
9月:健康診断の事後措置とストレスチェックの準備
9月は「職場の健康診断実施強化月間」で、健康増進普及月間、食生活改善普及運動も重なります。全国労働衛生週間の準備期間でもあります。
- 健康診断の受診状況と、医師の意見を聴いたうえでの事後措置
- ストレスチェックの実施計画、実施方法と社内への周知
- 自殺予防週間(9月10日〜16日)に合わせた相談窓口の再周知
- 全国労働衛生週間の準備(9月1日〜30日)
ストレスチェックの実施方法や結果の扱いは衛生委員会で調査審議する事項です。実施の前に、前年の受検率や面接指導の申出状況を振り返っておきましょう。
秋(10月〜11月)の安全衛生委員会ネタ
秋は心の健康と長時間労働に関する国の週間・月間が続く、メンタルヘルスを集中して扱いやすい季節です。
10月:全国労働衛生週間とメンタルヘルス
10月1日〜7日は全国労働衛生週間です。令和8年度で77回目、スローガンは「ひとりひとりが貴重な人材 心も体も健やかに みんな生き生き健康職場」です。実施要綱の重点事項には、健康管理、長時間労働対策、メンタルヘルス対策、治療と仕事の両立支援、化学物質対策が並んでいます(令和8年度 全国労働衛生週間)。
- 全国労働衛生週間の取り組みの報告と、重点事項に沿った自社の点検
- 世界メンタルヘルスデー(10月10日)に合わせたメンタルヘルス研修の計画
- 年次有給休暇取得促進期間(10月)に合わせた取得状況の確認
- 高年齢者就業支援月間(10月)に合わせた、高年齢の社員の転倒・腰痛の予防(2026年4月1日施行の改正労働安全衛生法で、高年齢労働者の労働災害防止の措置が事業者の努力義務になりました)
2026年10月1日からは、カスタマーハラスメント対策も事業主の措置義務になりました。相談窓口や対応手順の整備状況を点検する月にするのもよいでしょう。会社がやるべき手順はカスハラ対策の義務化で企業がやることで整理しています。
11月:過重労働解消キャンペーンとアルコール
11月は過労死等防止啓発月間で、厚生労働省はこの期間に過重労働解消キャンペーンを行っています。長時間労働の実態と対策を集中的に話し合うのに向いた月です。
- 長時間労働者の状況と、医師による面接指導の案内
- 業務の偏りや、特定の部署に残業が集中していないか
- アルコール関連問題啓発週間(11月10日〜16日)に合わせた、年末の飲酒の注意
- インフルエンザなど冬の感染症の予防と、体調不良時に休みやすい職場づくり
冬(12月〜3月)の安全衛生委員会ネタ
冬は感染症と年末年始の繁忙、そして1年の振り返りの季節です。ストレスチェックの結果を職場改善につなげる議題もこの時期に入れます。
12月:ハラスメント撲滅月間と年末年始
12月は「職場のハラスメント撲滅月間」です。相談窓口の利用状況や、ハラスメント研修の実施状況を、個人が特定されない形で報告してもらいましょう。
- ハラスメント相談窓口の周知状況と、研修の計画
- 年末の繁忙期の働き方と、休暇の取得
- 年末年始無災害運動(中央労働災害防止協会が主唱。2025年度は12月1日〜1月15日)に合わせた大掃除や設備点検の安全
- 忘年会シーズンの飲酒と、飲酒運転の防止
1月:感染症と転倒、ストレスチェックの振り返り
年明けは、冬の感染症と雪や凍結による転倒に注意したい時期です。
- インフルエンザなど感染症の流行状況と、出勤の目安
- 雪や凍結による転倒の防止、通勤時の注意
- ストレスチェックの集団分析の結果と、職場改善の進め方
- 年末年始明けの体調の変化と、相談窓口の再周知
集団分析の結果を委員会でどう読み、どこまで共有するかは、ストレスチェックの集団分析の見方と活用手順を参考にしてください。
2月:化学物質と花粉症
2月は厚生労働省の「化学物質管理強調月間」です。化学物質を扱う職場では、ラベルの表示や保護具の使い方を点検する回にします。
- 化学物質のリスクアセスメントの結果と、それにもとづく対策(扱う職場の場合。衛生委員会の調査審議事項にも含まれます)
- 花粉症の時期の体調管理と、眠気の出やすい薬を飲んでいるときの運転・作業の注意
- 冬場の乾燥と換気、暖房器具の安全な使い方
- 休職者の状況と、復職の手順の確認
3月:自殺対策強化月間と1年の振り返り
3月は自殺対策強化月間です。異動や退職などの変化が多い時期なので、相談先を改めて知らせる機会にします。女性の健康週間(3月1日〜8日)も同じ時期にあります。
- 自殺対策強化月間に合わせた、相談窓口と社外の相談先の周知
- 女性の健康週間に合わせた、女性特有の健康課題と働き方
- 1年間の議題と決めたことの振り返り
- 次年度の安全衛生計画と、心の健康づくり計画の見直し
メンタルヘルス対策の計画を見直すときは、心の健康づくり計画のひな形と書き方を委員会の資料として使うと、項目の抜けを防げます。
季節を問わず使える衛生委員会のテーマ
どの月にも入れられるテーマを手元に持っておくと、予定の議題が流れたときにも困りません。
メンタルヘルスのテーマ
メンタルヘルスは個人の話になりそうで扱いにくいと感じがちですが、組織単位の数字や仕組みの話にすると扱いやすくなります。
- 相談窓口の利用件数(個人が特定されない形で)と、周知の方法
- ハラスメント相談の件数と、相談後の対応の流れ
- 管理職による部下の不調の気づき方と、声のかけ方
- 休職と復職の手順が社内で決まっているか
- 睡眠と疲れ、在宅勤務とコミュニケーション
全体の考え方(4つのケア)を委員の共通認識にしておきたいときは、職場のメンタルヘルス対策の基本と企業の義務を事前に配っておくと、話がかみ合いやすくなります。
生活習慣とからだのテーマ
健康診断の結果とつなげやすく、身近で話が広がりやすいのが生活習慣のテーマです。
- 睡眠、運動不足、食事のとり方
- 腰痛・肩こり・目の疲れ(パソコン作業の姿勢と休憩)
- 歯と口の健康
- 飲酒と喫煙、受動喫煙対策
- がん検診と、治療と仕事の両立
業種別のネタ(工場・運送業・介護施設・病院)
業種ならではのリスクを議題にすると、委員の関心が高まります。月別のテーマに、次のような切り口を組み合わせてみてください。
- 工場:機械の挟まれ・巻き込まれ、騒音や粉じん、夏の工場内の暑さ、フォークリフトと歩行者の動線
- 運送業:長時間の運転と睡眠不足、点呼での体調確認、荷役作業での転落・腰痛、冬道の運転
- 介護施設:移乗介助による腰痛、利用者や家族からのハラスメント、夜勤明けの疲れ、感染症の持ち込み防止
- 病院:針刺し事故の防止、夜勤・交代勤務の負担、患者や家族からの暴言・暴力、感染症対策
衛生委員会のテーマを面白くする工夫
報告を聞くだけの会では関心が続きません。「面白い」と感じてもらうには、テーマの珍しさより、参加者が話したり手を動かしたりする場面をつくることが効きます。
参加型にする
委員が受け身にならない仕掛けを1つ入れると、空気が変わります。
- 熱中症や感染症の「〇×クイズ」から始める
- 職場巡視で撮った写真を見ながら、危ないところを探してもらう
- 各職場から「最近ヒヤッとしたこと」を1つずつ持ち寄る
- 握力やストレッチなど、その場でできる簡単な体の測定や体操を取り入れる
自社の数字で語る
健康診断の有所見率の前年比、部署ごとの残業時間、有給休暇の取得率などをグラフで見せると、「なぜこの部署だけ高いのか」という具体的な話し合いが始まります。数字は個人が特定されない単位にまとめて出しましょう。
公的な資料をそのまま使う
資料づくりに時間をかけすぎないことも続けるコツです。厚生労働省のリーフレットや、働く人のメンタルヘルスのポータルサイト「こころの耳」の教材は、無料で使えて内容も確かです。
メンタルヘルスの議題は、材料がないと「話すことがない」と後回しにされがちです。社員の状態を表すデータと、不調の兆しがある社員をつなぐ相談先がそろっていると、委員会で具体的な対策まで話し合えるようになります。
資料ダウンロード
衛生委員会のメンタルヘルス議題に。ココロチェックのサービス資料
安全衛生委員会の議事録の書き方と記入例
委員会を開いたら、議事録を残して社内に知らせる必要があります。毎月そのまま使える項目と記入例を紹介します。
議事録の義務:周知と3年保存
労働安全衛生規則第23条では、委員会を開くたびに議事の概要を遅滞なく従業員に周知すること、委員会の意見とそれをふまえて講じた措置の内容、重要な議事の内容を記録して3年間保存することが定められています。周知の方法は、職場の見やすい場所への掲示または備え付け、書面の配布、社内ポータルなどいつでも見られる電子的な方法のいずれかです。書面を部署ごとに回覧する方法は、全員の目に届くよう、掲示やポータルへの掲載と組み合わせると確実です。
議事録に書く項目(テンプレート)
議事録の形式は法令で決まっていません。次の項目をエクセルやワードの表にしてフォーマットをつくっておけば、毎月同じ形で書けます。
- 委員会の名称と回数(例:第〇回 安全衛生委員会)
- 開催日時と場所(オンラインの場合はその旨)
- 出席者と欠席者(議長、産業医、衛生管理者、委員)
- 前回決めたことの進み具合
- 報告事項(職場巡視、労働災害・ヒヤリハット、長時間労働者の状況など)
- 審議事項(その月のテーマ)と、出た主な意見
- 委員会の結論・会社への意見
- 次回までの対応(担当者と期限)
- 次回の開催日と予定の議題
- 作成者と作成日
議事録の記入例(10月の例)
全国労働衛生週間の月を例に、審議事項の部分の書き方を示します。
- 審議事項:全国労働衛生週間に合わせたメンタルヘルス対策の点検
- 主な意見:相談窓口の存在を知らない社員が多い。新入社員と中途入社者への案内が不十分ではないか
- 主な意見:管理職から、部下の不調に気づいたときの対応がわからないという声がある
- 結論:社内ポータルと休憩室の掲示で相談窓口を再周知する。管理職向けに、部下の不調への気づきと対応の研修を年度内に1回行う
- 次回までの対応:掲示物の作成(総務、10月末まで)、研修の候補日と講師案の提示(人事、次回委員会まで)
議事録は誰が書く?印鑑は必要?
議事録を誰が書くかは法令で決まっておらず、衛生管理者や事務局の総務担当が書くのが一般的です。委員会の規程に作成者を書いておくと、担当者が変わっても続きます。印鑑も法令上の決まりはないので、議長の確認日を記録する、電子の承認機能を使うなど、自社に合った方法でかまいません。
議事録には、個人の健康情報や相談した人が特定できる内容は書きません。従業員に周知する文書なので、開示を求められても出せる書き方にし、部署名と人数の組み合わせで個人がわからないかも確認しましょう。
50人未満の会社は「意見を聴く機会」のネタに使う
安全衛生委員会の設置義務がない50人未満の会社でも、この記事のネタはそのまま使えます。
労働安全衛生規則第23条の2では、委員会を設けていない事業者は、安全や衛生に関することについて、関係する労働者の意見を聴く機会を設けるようにしなければならないとされています。形式は自由で、朝礼や月1回の定例会議の一部を使ってもかまいません。
- 月1回、定例会議の最後の15分を安全衛生の時間にする
- 月別カレンダーのテーマを1つ選び、従業員に意見を聞く
- 出た意見と決めたことをメモに残し、次回に進み具合を確かめる
10人以上50人未満の事業場では、衛生推進者(業種によっては安全衛生推進者)を選任します。推進者はこの場の進め役に向いています。選任の要件や役割は安全衛生推進者と衛生推進者の違い・選任要件で確認できます。今のうちに月1回の習慣をつくっておけば、50人を超えて委員会を立ち上げるときにもそのまま移行できます。
ココロチェックで、メンタルヘルスの議題に「材料」を
メンタルヘルスは毎年必ず扱うべき議題でありながら、いちばん中身をつくりにくいテーマです。社員の心の状態は外から見えにくく、個人の話に踏み込むわけにもいきません。組織の状態を表すデータと、不調の兆しがある社員の受け皿は、産業保健の専門職が少ない会社では社内だけで用意しにくいものです。
ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを一つのサービスで支えます。
- 組織の状態を測る:設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる組織診断を無料で用意しています。委員会で話し合う材料として使えます
- 社員の相談先になる:公認心理師・臨床心理士などの専門家に、オンラインで1回30分から相談できます。委員会で「相談先を周知しよう」と決めたときの受け皿になります
- 人事に個人の情報は渡さない:会社が見られるのは組織単位の傾向だけで、誰が相談したかは本人の同意なく伝わりません
まずは自社の状態を確かめて、次の委員会の議題にしてみてください。
次の衛生委員会の議題を、自社のデータから
設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる無料の組織診断です。メンタルヘルスの議題の材料として使えます。
安全衛生委員会のネタのよくある質問
最後に、衛生委員会のテーマや議事録について、よく寄せられる質問に答えます。
Q. 衛生委員会で話すことは法律で決まっていますか?
はい。労働安全衛生法第18条と労働安全衛生規則第22条で、健康診断の結果と対策、長時間労働やメンタルヘルスの対策、衛生教育の計画などを調査審議することが定められています。季節のテーマは、これらを1年の中に割り振る形で入れると無理がありません。
Q. 衛生委員会のテーマは誰が決めますか?
法令に決まりはありません。事務局の総務・人事担当や衛生管理者が案をつくり、委員会で年間計画として確認する形が一般的です。産業医に任せきりにせず、労働者側の委員から職場の困りごとを議題として出してもらうと、現場に合ったテーマになります。
Q. 毎月同じテーマでもよいですか?
前回決めたことの進み具合や職場巡視の結果など、毎月の固定の議題はあってかまいません。ただし報告を聞くだけの会が続くと、委員会が形だけになりやすくなります。固定の議題に加えて、その月のテーマを1つ選び、決めることを1つ入れるのがおすすめです。
Q. 衛生委員会のテーマに使える厚生労働省の資料はありますか?
あります。全国安全週間や全国労働衛生週間、クールワークキャンペーンのリーフレットや実施要綱が厚生労働省のサイトで公表されています。メンタルヘルスの教材は「こころの耳」、労働災害の事例は「職場のあんぜんサイト」で無料で見られます。
Q. 安全衛生委員会の議事録の保存期間は?
3年間です(労働安全衛生規則第23条)。委員会の意見とそれをふまえて講じた措置の内容、重要な議事の内容を記録して保存します。開催のたびに議事の概要を従業員に周知することも必要です。
まとめ:安全衛生委員会のネタは年間カレンダーで先に決めておく
安全衛生委員会のネタは、1年分を先に割り振っておくと毎月がずっと楽になります。
- 議題は「法定の調査審議事項」「季節の健康テーマと国の強調月間」「社内のデータと困りごと」の3つの柱から選ぶ
- 7月の全国安全週間、10月の全国労働衛生週間、11月の過重労働解消キャンペーン、12月のハラスメント撲滅月間など、毎年の行事に合わせると資料もそろえやすい
- 議事録は毎月同じ項目で書き、概要を周知して3年保存する。50人未満の会社も、同じネタを「意見を聴く機会」に使える
まずは来月と再来月の議題を、このカレンダーから1つずつ選ぶところから始めてみてください。
メンタルヘルスの議題を、データから始める
無料の組織診断で、組織の状態と部署ごとの傾向がわかります。衛生委員会で話し合う材料づくりにお使いください。
