心の健康づくり計画のひな形と書き方|4つのケアと記入例

心の健康づくり計画のひな形と書き方|4つのケアと記入例

「心の健康づくり計画を作るように言われたけれど、何を書けばいいのかわからない」「ひな形はないの?」。メンタルヘルス対策を任された人事・総務のご担当者から、よく聞く声です。

心の健康づくり計画は、厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(メンタルヘルス指針)で、会社が策定することが必要とされている、メンタルヘルス対策の基本計画です。法律上は努力義務で罰則はありませんが、指針は衛生委員会などで話し合って策定することを「必要」としています。指針には盛り込む7つの事項が示されているものの、決まった様式はなく、産業医や保健師がいない小さな会社ではそのまま当てはめにくいのが実情です。

この記事では、指針の内容を確認したうえで、従業員30〜100人の会社がそのまま書き写して使える計画のひな形(項目と記入例)と、作り方の手順を紹介します。

この記事でわかること

  • 心の健康づくり計画とは何か、義務なのか、指針での位置づけ
  • 計画に盛り込む7つの事項と、メンタルヘルスの4つのケア
  • 小さな会社向けの心の健康づくり計画のひな形と記入例
  • 衛生委員会がない会社でもできる、計画の作り方5ステップ
  • 計画倒れにしないための注意点と、無料で使える公的な支援
目次

心の健康づくり計画とは

まずは、心の健康づくり計画がどんな計画で、法律や指針の中でどう位置づけられているのかを整理します。ここを押さえておくと、社内で「なぜ作るのか」を説明しやすくなります。

労働者の心の健康の保持増進のための指針での位置づけ

心の健康づくり計画は、「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年3月策定、平成27年11月改正)で定められています。指針は、事業場のメンタルヘルスの現状と問題点を明らかにし、それを解決するための具体的な実施事項などを定めた基本的な計画を「心の健康づくり計画」と呼んでいます。

指針は、事業者が取り組みを表明し、衛生委員会などで十分に話し合ったうえで、この計画を策定・実施することが必要だとしています。

指針の本文は、厚生労働省が公開している労働者の心の健康の保持増進のための指針(PDF)で確認できます。

心の健康づくり計画は義務?

労働安全衛生法は、会社に対して従業員の健康の保持増進のための措置を継続的かつ計画的に行うよう「努めなければならない」と定めており、メンタルヘルス指針はこの規定にもとづいて国が公表しているものです。そのため、心の健康づくり計画を作らなかったこと自体に罰則はありません。

ただし、指針は計画の策定を「必要」と明記しています。「罰則がないから後回し」ではなく、対策の設計図として用意しておくのが現実的です。

心の健康づくり計画の義務化はいつから?

「義務化はいつから」と検索されることがありますが、2026年10月時点で、心の健康づくり計画の策定そのものを法律で義務づける改正は行われていません。義務化が決まっているのは、2025年5月14日に公布された改正労働安全衛生法による、50人未満の事業場へのストレスチェックの実施義務(2028年4月1日施行)です。指針は、ストレスチェックを心の健康づくり計画の中に位置づけることを望ましいとしているため、義務化の準備と計画づくりは一緒に進めると効率的です。

小さな会社も作ったほうがいい理由

厚生労働省の令和7年労働安全衛生調査(実態調査)では、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.0%でした。規模別にみると、50人以上では93.7%なのに対し、30〜49人では72.0%、10〜29人では54.6%にとどまります。

2028年4月からは、50人未満の事業場でもストレスチェックが義務になります。義務化の準備を始めるいまが、計画をまとめるよいタイミングです。50人未満で何が求められるのかは、ストレスチェック義務化の対象・罰則・準備で確認しておきましょう。

心の健康づくり計画に盛り込む7つの事項

指針は、心の健康づくり計画で定めるべき事項として次の7つを挙げています。ひな形の項目も、この7つに沿って組み立てると抜け漏れがありません。

  • 事項1:事業者がメンタルヘルスケアを積極的に推進する旨の表明に関すること
  • 事項2:事業場における心の健康づくりの体制の整備に関すること
  • 事項3:事業場における問題点の把握及びメンタルヘルスケアの実施に関すること
  • 事項4:メンタルヘルスケアを行うために必要な人材の確保及び事業場外資源の活用に関すること
  • 事項5:労働者の健康情報の保護に関すること
  • 事項6:心の健康づくり計画の実施状況の評価及び計画の見直しに関すること
  • 事項7:その他労働者の心の健康づくりに必要な措置に関すること

7つの事項を実務の言葉に置きかえると

小さな会社の実務に置きかえると、次のようになります。

  • 事項1は「社長の方針表明」
  • 事項2は「誰が何を担当するか」という役割分担
  • 事項3は「職場の困りごとをどうつかみ、何をするか」という具体策
  • 事項4は「社内で足りない部分を誰に頼るか」という外部の活用
  • 事項5は「相談内容や健康情報をどう守るか」のルール
  • 事項6は「いつ、何を見て振り返るか」
  • 事項7は「その他」で、職場復帰の支援などを書きます

メンタルヘルスの4つのケアとは

心の健康づくり計画の中身は、指針が示す「4つのケア」を軸に組み立てるのが基本です。指針は、この4つのケアが継続的かつ計画的に行われることが重要だとしています。

セルフケア

従業員一人ひとりが、ストレスや心の健康について理解し、自分のストレスに気づいて対処することです。会社の役割は、セルフケアについての研修や情報提供を行い、相談しやすい環境を整えることです。指針は、管理職もセルフケアの対象に含めるとしています。

ラインによるケア

「ライン」とは、部下と日常的に接する管理監督者(上司)のことです。管理職が職場のストレスの原因をつかんで改善したり、部下からの相談に応じたりします。会社は管理職向けの研修でこれを支えます。

事業場内産業保健スタッフ等によるケア

産業医、衛生管理者、保健師、人事労務の担当者などが、セルフケアやラインによるケアを支え、計画の企画や外部機関との窓口役を担うことです。指針は、実務の中心となる「事業場内メンタルヘルス推進担当者」を選ぶよう努めることとしています。

事業場外資源によるケア

社外の専門機関や専門家の支援を活用することです。地域産業保健センター、産業保健総合支援センター、医療機関、外部の相談窓口などがあたります。社員の相談をまとめて外部に任せるEAP(従業員支援プログラム)もこのケアに含まれ、しくみや選び方はEAPの内容と中小企業の選び方で紹介しています。

小規模事業場は「セルフケア」と「ラインによるケア」から

指針は、50人未満の小規模事業場について、衛生推進者または安全衛生推進者をメンタルヘルス推進担当者に選び、地域産業保健センターなどの外部資源を積極的に活用することが望ましいとしています。そのうえで、セルフケアとラインによるケアを中心に、できるところから着実に進めることをすすめています。

専門職がいない会社は、社内スタッフによるケアの不足分を事業場外資源によるケアで補う、と考えると計画が立てやすくなります。推進担当者を兼ねることの多い衛生推進者の選び方は、安全衛生推進者・衛生推進者の選任要件にまとめています。

4つのケアと3つの予防(一次予防・二次予防・三次予防)

指針は、4つのケアとあわせて、取り組みを3つの段階で考えることも示しています。不調を未然に防ぐ「一次予防」、不調に早く気づいて対応する「二次予防」、休職した社員の職場復帰を支える「三次予防」です。計画を作るときは、4つのケアの取り組みが3つの予防のどこを受け持つかを意識すると、手薄なところが見えてきます。研修や職場環境の改善は一次予防、管理職の気づきや相談窓口は二次予防、復職支援の手順は三次予防にあたります。

心の健康づくり計画のひな形(従業員30〜100人向けの記入例)

ここからは、そのまま書き写して使える心の健康づくり計画のひな形です。指針の7つの事項と4つのケアに沿って、産業医や保健師がいない会社を想定した記入例を入れています。「○○」の部分を自社の内容に置きかえてください。

項目1:基本方針(事業者の表明)

  • 計画の名称:令和○年度 株式会社○○ 心の健康づくり計画
  • 計画の期間:令和○年4月1日から令和○年3月31日まで(中期の目標は3年間)
  • 位置づけ:本計画は、厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」にもとづき、当社の心の健康づくりの進め方を定めるものである
  • 方針:社員の心の健康は、社員とその家族の生活、そして会社の活力にとって大切なものと考える。当社は、不調への対応だけでなく、相談しやすく風通しのよい職場づくりに会社として取り組む
  • 表明者:代表取締役 ○○○○(署名・日付)

項目2:目標

  • 目標1:管理職を含む全社員が、心の健康について基本的な知識を持ち、困ったときの相談先を知っている状態にする
  • 目標2:管理職が、部下の変化に気づき、話を聴いて相談先につなぐ方法を身につける
  • 目標3:職場のストレスの状況を年1回以上つかみ、改善策を1つ以上実行する
  • 確かめる指標(例):管理職教育・研修の参加率、相談窓口を知っている社員の割合(社内アンケート)、ストレスチェックの受検率、改善策の実行数

項目3:推進体制

  • 事業者(代表取締役):方針の表明、予算と人員の確保、計画の承認
  • メンタルヘルス推進担当者(○○部 ○○○○、衛生推進者を兼務):計画の企画・見直し、研修の手配、外部機関との連絡調整
  • 管理職:職場のストレス要因の把握と改善、部下からの相談対応、必要に応じた推進担当者や外部窓口へのつなぎ
  • 社員:自分のストレスへの気づきと対処、必要に応じた相談窓口の利用
  • 人事・総務:労働時間の管理、配置や業務量の調整、休職・復職の手続き
  • 外部の協力先:地域産業保健センター(医師の面接指導・健康相談)、ストレスチェックの委託先、社外の相談窓口
  • 話し合いの場:衛生委員会(50人以上の場合)、または月1回の全体会議での意見聴取(50人未満の場合)

項目4:具体的な取り組み(4つのケア別)

  • セルフケア:年1回、全社員向けにストレスへの気づき方と対処法の研修(オンライン可、30〜60分)を行う。こころの耳などの公的な教材を社内で案内する
  • ラインによるケア:年1回、管理職向けに部下の変化への気づき方と話の聴き方の研修を行う。月1回の1on1面談で、業務量と体調を確認する
  • 事業場内の体制:メンタルヘルス推進担当者を選び、社内の相談窓口として周知する。ストレスチェックの実施規程を定める
  • 事業場外資源によるケア:社外の相談窓口と地域産業保健センターの連絡先を一覧にして周知する
  • 職場環境の改善:ストレスチェックや社内アンケートの結果を部署ごとに見て、改善策を管理職と話し合う
  • 不調への対応と職場復帰:不調が疑われる社員への声かけと受診のすすめ方、休職から復職までの流れを、社内の手順として文書にする

項目5:健康情報の取り扱い

  • 相談内容やストレスチェックの個人の結果は、本人の同意なく人事評価や配置の判断に使わない
  • 個人の健康情報を扱える人を、メンタルヘルス推進担当者など必要最小限に限る
  • 解雇・昇進・異動について直接の権限を持つ人は、個人の健康情報を扱う担当にしない
  • 健康情報の記録は鍵のかかる場所またはアクセス制限のあるフォルダで保管する

項目6:評価と見直し

  • 毎年○月に、目標の指標と取り組みの実施状況を振り返る
  • 振り返りの結果を、衛生委員会または全体会議で共有し、社員の意見を聴く
  • 結果をもとに、次年度の計画を○月までに作り直し、代表取締役が承認する

項目7:年間スケジュール(月別の例)

  • 4月:計画の周知、推進担当者の発表、相談窓口の一覧を配布
  • 5月:管理職向け研修
  • 6月:ストレスチェックの準備(実施規程の確認、社員への説明)
  • 7月:ストレスチェックの実施
  • 9月:ストレスチェックの集団の結果を確認し、職場の改善策を話し合う
  • 10月:全社員向けのセルフケア研修(全国労働衛生週間にあわせる)
  • 1月:相談窓口の利用しやすさについて社内アンケート
  • 3月:1年間の振り返りと次年度計画の作成

厚生労働省や労働局のひな形(Word・PDF)も参考に

厚生労働省の指針には、計画の決まった様式は示されていません。そのため、各地の労働局や産業保健総合支援センターが、記入例やWordで編集できる様式を公開しています。たとえば岩手労働局の盛岡労働基準監督署は、心の健康づくり年間計画の参考様式(PDF・Word)と、取り組みの状況を自分で点検できるチェックリストを公開しています。上のひな形で中身を決め、公的な様式の書式に流し込む使い方もできます。

心の健康づくり計画の作り方5ステップ

ひな形は自社の実態に合わせてはじめて使える計画になります。ひとり人事でも進められる手順を5つのステップで紹介します。

ステップ1:自社の現状をつかむ

最初に、休職者がいるか、残業が多い部署はどこか、相談窓口はあるか、ストレスチェックは実施しているか、などを書き出します。「できていること」と「できていないこと」の一覧があれば十分です。盛岡労働基準監督署のチェックリストを使うと、抜け漏れを防げます。

ステップ2:推進担当者と協力者を決める

計画をまとめる推進担当者を決めます。50人未満の会社なら、衛生推進者や安全衛生推進者が兼ねるのが自然です。管理職から1〜2人に協力を頼むと、現場の実情を反映しやすくなります。

ステップ3:ひな形をもとにたたき台を作る

前の章のひな形を使い、自社の現状に合わせてたたき台を作ります。最初の年は、取り組みを3つ程度に絞るのがコツです。たとえば「相談窓口の周知」「管理職研修」「ストレスチェックの実施」の3つから始めれば、1年で無理なく回せます。

ステップ4:社員の意見を聴いて決める

50人以上の事業場は、衛生委員会でたたき台を話し合います。労働安全衛生規則第22条では、衛生委員会の議題として「労働者の精神的健康の保持増進を図るための対策の樹立に関すること」が定められています。委員会のメンバーや毎月の進め方は、安全衛生委員会の設置義務とメンバーで確認できます。

衛生委員会のない50人未満の事業場でも、指針は、計画の策定と実施に社員の意見が反映されるようにすることが必要としています。労働安全衛生規則も、委員会を設けていない会社は、安全や衛生について関係する社員の意見を聴く機会を設けるよう定めています。朝礼や定例会議でたたき台を見せ、意見を募る方法で問題ありません。話し合った日付と主な意見は記録しておきましょう。

ステップ5:社長の名前で周知し、実行する

計画が固まったら社長の名前で全社員に周知し、いつでも見られる場所に置きます。あとは年間スケジュールに沿って実行し、毎年の振り返りで更新していきます。

計画を書き上げたとき、多くの会社で空欄になりがちなのが「事業場外資源によるケア」の相談先です。社員が社内の人に知られずに相談できる窓口を、計画の段階で具体的に決めておくと、計画が実際に動き出します。

資料ダウンロード

計画の「社外の相談先」の欄に。ココロチェックのサービス資料

心の健康づくり計画を作るときの注意点

計画は「作ること」よりも「動かし続けること」のほうが難しいものです。小さな会社でつまずきやすい点をまとめます。

ひな形をそのまま写して終わりにしない

公的な記入例は、衛生管理者や産業医がいる会社を前提にしたものも多くあります。いない役職を書いても計画は動かないので、自社にいる人と実際に頼める外部の窓口だけで体制を組み立ててください。また、1年目から取り組みを詰め込みすぎると形だけになりがちです。

健康情報を扱う人を慎重に選ぶ

指針は、社員のメンタルヘルスに関する個人情報を扱うことから、解雇・昇進・異動に直接の権限を持つ人を推進担当者に選ぶのは適当でないとしています。社長や人事の決裁者が担当を兼ねざるを得ない小さな会社では、個人の相談内容は社外の窓口で受け、会社には組織単位の傾向だけが届く形にしておくと安心です。

外部に任せきりにしない

指針は、外部の機関を活用する場合も、会社がメンタルヘルスケアの主体性を失わないよう注意すべきとしています。委託先や相談窓口を決めたら終わりではなく、利用状況や組織の傾向を受け取り、職場の改善に生かす流れまで計画に書いておきましょう。

心の健康づくり計画で頼れる公的な支援

産業医や保健師がいない会社でも、無料で使える公的な支援があります。計画を作る段階から頼ってかまいません。

  • 産業保健総合支援センター:各都道府県にあり、メンタルヘルス対策の専門家が事業場を訪問して、心の健康づくり計画の策定や体制づくりを無料で助言・支援しています
  • 地域産業保健センター:50人未満の事業場向けに、医師の面接指導や健康相談を無料で受けられる窓口です。計画の「事業場外資源」の欄に必ず入れておきたい相談先です
  • こころの耳:厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトです。指針の解説や研修に使える教材、社員向けの相談窓口がまとまっています

施策の全体像は、こころの耳の職場のメンタルヘルス対策の施策概要で確認できます。地域産業保健センターに医師の健康相談を申し込む流れは、地域産業保健センターの使い方と申込手順を参考にしてください。

作った計画は、健康経営優良法人の認定をめざすときにも取り組みの土台になります。メンタルヘルス対策がどう評価されるかは、健康経営優良法人の認定基準と申請手順で解説しています。

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心の健康づくり計画のよくある質問

最後に、心の健康づくり計画について、人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 心の健康づくり計画は義務ですか?

労働安全衛生法にもとづく措置は努力義務で、計画を作らないこと自体に罰則はありません。ただし、厚生労働省のメンタルヘルス指針は、衛生委員会などで話し合って計画を策定することが「必要」としています。対策の土台として作成しておくことをおすすめします。

Q. 心の健康づくり計画の義務化はいつからですか?

2026年10月時点で、計画の策定そのものを法律で義務づける改正はありません。2028年4月1日から義務になるのは、50人未満の事業場でのストレスチェックの実施です。計画の中にストレスチェックを位置づけておくと、義務化への準備にもなります。

Q. 50人未満の会社でも心の健康づくり計画は必要ですか?

指針は、衛生委員会のない小規模事業場でも、社員の意見を反映して計画を作ることが必要としています。衛生委員会がなければ、朝礼や定例会議でたたき台を示して意見を聴く形で進められます。2028年4月のストレスチェック義務化とあわせて整えておくと準備が進めやすくなります。

Q. メンタルヘルスの4つのケアとは何ですか?

「セルフケア」「ラインによるケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」の4つです。社員自身、管理職、社内の担当者、社外の専門機関がそれぞれの役割を果たし、継続的かつ計画的に取り組むことが大切とされています。

Q. 計画の期間はどのくらいにすればいいですか?

指針は中長期的な視点で計画的に進めることを求めています。3年程度の目標を置き、具体的な取り組みは年度ごとに決めて毎年見直す形が使いやすいでしょう。

Q. ストレスチェックの実施規程と一緒にしてもいいですか?

指針は、ストレスチェック制度の実施規程を計画の一部として定めても差し支えないとしています。別々に作る場合も、計画の中でストレスチェックの位置づけを明記しておくことが望ましいとされています。

まとめ:心の健康づくり計画は「小さく作って毎年直す」

心の健康づくり計画について、要点を振り返ります。

  • 心の健康づくり計画は、労働者の心の健康の保持増進のための指針で策定が必要とされる、メンタルヘルス対策の基本計画。罰則はないが、2028年のストレスチェック義務化に向けた土台になる
  • 計画には指針の7つの事項を盛り込み、中身は4つのケアを軸に組み立てる。専門職がいない会社は、セルフケアとラインによるケアを中心に、外部資源で補う
  • 最初はひな形をもとに取り組みを3つ程度に絞り、社員の意見を聴いて決め、毎年振り返って更新する

心の健康づくり計画は、一度で完璧なものを作る必要はありません。自社の実態に合った小さな計画から始め、職場の状態を確かめながら育てていきましょう。メンタルヘルス対策の全体像をあらためて確認したいときは、職場のメンタルヘルス対策の4つのケアと企業の義務もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

はたらくこころ研究所 編集部のアバター はたらくこころ研究所 編集部 運営:株式会社remental

はたらくこころ研究所は、株式会社remental が運営する、職場のメンタルヘルスの情報メディアです。編集部では、産業医や保健師などの産業保健の担当者がいない会社で人事・総務・経営を担う方に向けて、ストレスチェック、休職・復職、ハラスメント対策、管理職のラインケアなどの実務をまとめています。
法令や制度に関する記事は、厚生労働省など公的機関が公表している情報をもとに作成し、制度の改正にあわせて見直しています。

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