メンタルヘルス研修の内容と資料の作り方|グループワーク例

メンタルヘルス研修の内容と資料の作り方|グループワーク例

「メンタルヘルス研修をやるように言われたが、誰に何を教えればいいのか分からない」「外部に頼む予算はないけれど、資料を一から作る時間もない」。産業医や保健師がいない会社で人事・総務を担当していると、こうした悩みに一人で向き合うことになりがちです。

メンタルヘルス研修は、法律で実施が義務づけられたものではありません。ただ、厚生労働省の指針は、会社が全社員と管理職に教育研修を行うものとしており、項目まで示しています。全社員向けのセルフケア研修と、管理職向けのラインケア研修に分けて組み、厚生労働省の無料教材を使えば、小さな会社でも費用をかけずに始められます。

この記事では、指針が示す研修の内容、対象別の組み方、資料の作り方、グループワークの例、無料で使える公的な教材、効果を出す工夫までを、従業員30〜100人の会社の目線でまとめました。

この記事でわかること

  • メンタルヘルス研修の目的と、義務かどうか
  • 指針が示すセルフケア研修・ラインケア研修の内容
  • 研修資料の作り方と、目次・案内文の例
  • そのまま使えるグループワークの例4つ
  • 無料で使える公的な教材と、効果を出す工夫
目次

メンタルヘルス研修とは?目的と企業が行う意義

まず、メンタルヘルス研修が何を目指すものか、会社にとってどんな意味があるかを整理します。

メンタルヘルス研修とは

メンタルヘルス研修とは、従業員や管理職が、心の健康を保つための知識と対処の方法を学ぶ社内教育です。ストレスの仕組み、不調のサイン、相談先、上司としての関わり方などを扱います。

目的は、社員が自分のストレスに早く気づいて対処できるようにすること、管理職が部下の変化に気づいて専門家へつなげるようにすること、そして「不調は誰にでも起こりうる」「相談してよい」という理解を社内に広げることです。

メンタルヘルス研修は義務?法律と指針での位置づけ

メンタルヘルス研修の実施を直接義務づけ、罰則を定めた条文はありません。労働安全衛生法第69条は、従業員の健康の保持増進のための措置を継続的かつ計画的に行うよう会社に努力義務を課しており、その進め方として厚生労働省が示しているのが「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(2006年策定、2015年改正)です。

この指針は、メンタルヘルスケアを「セルフケア」「ラインによるケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」の4つのケアで進めるとし、それぞれが機能するよう、会社が対象ごとに教育研修・情報提供を行うよう努めるものとしています。つまり、研修は義務ではないものの、国が示す対策の柱の一つとして明確に位置づけられています。4つのケアの全体像は職場のメンタルヘルス対策と4つのケアの解説にまとめています。

なお、2028年4月1日からは50人未満の事業場でもストレスチェックが義務になります。研修が義務化されるわけではありませんが、制度の意味や結果が出たあとの相談先を伝える場として研修を用意しておくと、準備が進めやすくなります。

離職・休職を減らす投資としてのメンタルヘルス研修

研修は、人が辞めない・休まない職場をつくるための投資と考えると、優先順位を決めやすくなります。

厚生労働省の「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」では、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安や悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%でした。また、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した労働者か、退職した労働者がいた事業所は13.5%にのぼります。従業員が少ない会社では、一人の休職や退職が、残る人の負担増や採用の費用に直結します。

一方で、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所は63.0%で、50人以上の事業所の93.7%に対し、30〜49人では72.0%、10〜29人では54.6%にとどまっています。研修は、相談窓口や職場環境の改善と並んで、規模が小さくても始めやすい取り組みです。

メンタルヘルス研修の内容は対象別に組む

研修の中身は、受ける人の役割で変わります。指針の項目をもとに対象別に見ていきます。

セルフケア研修(全社員向け)の内容

指針は、管理職を含む全ての従業員に対して、セルフケアを促すための教育研修を行うものとし、次のような項目を挙げています(項目は要約)。

  • 会社のメンタルヘルスケアの方針
  • ストレスとメンタルヘルスケアの基礎知識
  • セルフケアの大切さと、心の健康問題に対する正しい態度
  • ストレスへの気づき方
  • ストレスの予防・軽減と、対処の方法
  • 自分から相談することの有用性
  • 社内の相談先と社外の相談先の情報

ポイントは、知識だけで終わらせず「自分の場合はどうか」を考えてもらうことです。睡眠や生活リズム、呼吸法などのリラクセーション、誰に相談するかを、具体的な行動の形で持ち帰ってもらいましょう。セルフケア研修の目的は、我慢を上手にすることではなく、早めに休む・頼るという選択肢を持つことだと伝えると、受け止め方が変わります。60分・90分のプログラム例やレジリエンスを扱うワークは、セルフケア研修の内容とプログラム例で紹介しています。

ラインケア研修(管理職向け)の内容

管理職向けには、指針が11の項目を挙げています。セルフケア研修と共通する方針や基礎知識に加え、管理職の役割、職場環境の評価と改善、部下からの相談への対応(話の聴き方など)、休業した人の職場復帰の支援、社内外の専門家との連携、管理職自身のセルフケア、個人情報の保護などです。

すべてを一度に扱う必要はありません。初回は「いつもと違う」部下への気づき方、話の聴き方、つなぎ先、個人情報の扱いに絞ると、明日から使える研修になります。管理職に求める役割の範囲や、ラインケア研修の90分のプログラム例は、ラインケアの役割と研修の進め方で詳しく紹介しています。

上司の言動そのものが部下のストレスの原因になることもあるため、パワハラ防止の研修と同じ日に組み合わせるのも一つの方法です。管理職向けの内容はハラスメント研修の対象別の内容と無料教材を参考にしてください。

人事・推進担当者向けの内容

指針は、人事労務の担当者など社内で対策を進める人への教育研修も求めています。小さな会社では、人事・総務の担当者や衛生推進者がこの役割を担うことが多く、研修の企画の仕方、社外の専門機関との連携、心の健康づくり計画の立て方、個人情報の扱いなどを学んでおくと安心です。後で紹介する産業保健総合支援センターの研修が活用できます。

新入社員・若手向けの内容

入社直後は環境の変化が重なる時期です。新入社員研修の中に30分程度のセルフケアの時間を入れ、ストレスのサイン、生活リズムの整え方、相談先を伝えておきましょう。「相談するのは弱さではない」と会社の姿勢として伝えることが大切です。

ストレスマネジメント研修との違い

ストレスマネジメント研修は、ストレスの仕組みを知り、自分に合った対処の方法を身につけることに焦点を当てた研修です。指針でいえば、セルフケア研修のうち「ストレスへの気づき方」「対処の方法」を中心にしたものです。資料は、後で紹介するこころの耳の無料教材が使えます。

メンタルヘルス研修の資料の作り方

外部の講師に頼まなくても、指針と公的な教材を組み合わせれば、研修資料は社内で作れます。ここでは、資料づくりを4つのステップで紹介します。

ステップ1:目的と対象を決める

最初に「誰に」「何ができるようになってほしいか」を一文で決めます。たとえば「全社員が、自分のストレスのサインと相談先を言えるようになる」「管理職が、気になる部下への最初の声かけと、人事への相談の手順を知る」といった形です。

ストレスチェックや社内アンケートを行っている会社では、その結果も手がかりになります。部署ごとの集計で負担が集中している職場が分かれば、その部署の管理職から研修を始める、と優先順位をつけられます。結果の見方はストレスチェックの集団分析の見方と活用手順で解説しています。

ステップ2:指針の項目から目次をつくる

目次は、前の章で紹介した指針の項目を土台にすると、抜け漏れが出にくくなります。全社員向けのセルフケア研修(60分)なら、次のような目次が一例です。

  • 5分:開会と、会社の方針(経営者または人事から)
  • 10分:ストレスとは何か、心と体に出るサイン
  • 15分:公的なeラーニングや動画を一緒に見る
  • 15分:グループワーク(ストレスのサインと対処法の棚卸し)
  • 10分:社内外の相談先と、相談したときの情報の扱い
  • 5分:アンケート記入、質疑応答

管理職向けのラインケア研修は、気づき方、聴き方のロールプレイ、つなぎ先の確認を中心に、90分程度を目安にするとよいでしょう。

ステップ3:公的な教材を組み込む

ストレスの仕組みや不調のサインなど一般的な知識は、厚生労働省の教材を使うと正確で、作る手間も省けます。動画を研修中に流し、前後に自社の話を加えれば、講師に専門知識がなくても進行できます。利用条件を確認し、資料に出典を書いておきましょう。

ステップ4:自社の相談先とルールを入れる

研修資料で最も大切なのは、公的な教材には載っていない「自社の情報」のページです。次の内容は必ず1枚にまとめて入れましょう。

  • 社内の相談先:人事・総務の担当者名、連絡方法、受付の時間
  • 社外の相談先:会社に知られずに相談できる窓口、公的な相談窓口(こころの耳の電話・SNS相談など)
  • 相談した内容の扱い:本人の同意なく上司や同僚に伝えないこと
  • 体調不良で休むときの手続きと、連絡先

研修の案内文と冒頭の挨拶の例文

案内文では、「メンタルが弱い人のための研修」と受け取られないよう、全員が対象であることと、個人の状態を尋ねる場ではないことを伝えます。そのまま使える例文です。

  • 案内文の例:「〇月〇日(〇)〇時から60分、全社員を対象にセルフケア研修を行います。ストレスとの付き合い方や、困ったときの相談先を知るための研修です。個人の悩みや体調を発表していただくことはありませんので、気軽にご参加ください。」
  • 冒頭の挨拶の例:「会社は、皆さんが健康に働き続けられることを大切にしています。不調は誰にでも起こりうるもので、早めに休む、早めに相談することは大事な力です。今日はそのための知識を一緒に確認しましょう。」

メンタルヘルス研修のグループワーク例

講義だけでは行動まではなかなか変わりません。数人で話し合う時間を入れると、自分ごととして考えるきっかけになります。ただし、個人の悩みや病歴を話させる形は避け、話したくないことは話さなくてよいと最初に伝えてください。

ワーク1:ストレスのサインと対処法の棚卸し(セルフケア向け)

4〜5人のグループで、15分ほどで行います。

  • 個人で:「疲れているときに自分に出やすいサイン」(眠りが浅い、甘いものが増える、など)と、「気分転換に効くこと」を付せんに3つずつ書く(3分)
  • グループで:差し支えない範囲で紹介し合い、自分にない対処法を一つ持ち帰る(10分)
  • 全体で:各グループから「いいと思った対処法」を一つずつ発表する(2分)

発表は対処法だけにし、サインは共有しなくてよいことにすると、安心して参加できます。

ワーク2:事例検討「いつもと違う部下」(ラインケア向け)

研修のために作った架空の事例を読み、どう関わるかを話し合います。事例の例は次のとおりです。

  • 事例:入社5年目の営業担当Aさん。これまで報告がこまめだったが、この1か月は報告が遅れがちで、会議でも発言がない。月曜の遅刻が2回あった。残業は先月より増えている
  • 問い1:上司として、Aさんの「いつもと違う」点はどこか
  • 問い2:最初にどこで、どんな言葉で声をかけるか
  • 問い3:話を聴いたあと、誰に、何を相談するか

病名は推測せず仕事の上の事実に注目すること、一人で抱えず人事に相談することを確認します。社内の実例を使うときは、個人が特定されないよう必ず加工しましょう。

ワーク3:傾聴のロールプレイ(3人1組)

話し手(部下役)、聴き手(上司役)、観察役の3人1組で、1回5分を役割を交代して3回行います。テーマは「最近、仕事が立て込んでいて少し疲れている」など、軽めの設定にします。

  • 聴き手は、話をさえぎらない、評価や助言を急がない、相手の言葉を繰り返して確かめる、を意識する
  • 観察役は、聴き手のよかった点と、話し手が話しやすくなった瞬間をメモする
  • 終わったら、話し手が「どう感じたか」を先に伝え、観察役が気づいたことを補う

こころの耳の「部下の話を聴けていますか-傾聴のすすめ-」を事前に見ておくと、ポイントがつかみやすくなります。

ワーク4:職場をよくするアイデア出し(全員向け)

職場の負担を減らすアイデアを、チームで出し合うワークです。厚生労働省のこころの耳で紹介されている「職場改善のためのヒント集(メンタルヘルスアクションチェックリスト)」を使うと、話し合いの切り口が見つけやすくなります。

  • ヒント集の項目を見ながら、職場の「すでにうまくいっている点」を3つ挙げる
  • 次に「少し変えれば楽になる点」を挙げ、すぐできるものを一つ選ぶ
  • 誰が、いつまでに、何をするかを決めて、1か月後に振り返る

よい点から話し始めると、犯人探しになりにくくなります。

無料で使えるメンタルヘルス研修の資料・eラーニング

研修の教材は、公的な無料のものから始めると費用を抑えられます。いずれも2026年10月8日時点で公開を確認したものです。

こころの耳の研修ツールとeラーニング

厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」には、社内研修に使えるコンテンツを目的別にまとめた職場のメンタルヘルス研修ツールのページがあります。主な教材は次のとおりです。

  • 15分でわかるセルフケア:ストレスの仕組みや付き合い方を約15分で学べるeラーニング。PDF版もあり、英語版も用意されている。職場で使う場合は、先にストレスのセルフチェックを受けてからeラーニングに進む流れが案内されている
  • 15分でわかるラインによるケア:管理監督者の役割、「いつもと違う」部下への気づき、相談への対応などを学べるeラーニング
  • こころの耳5分研修シリーズ:セルフケアやラインによるケアを3〜5分程度で学べる短い動画。朝礼や会議の冒頭でも流しやすい
  • 動画で学ぶ「メンタルヘルス教室」:リラクセーションの方法などを解説した動画で、動画ファイルとスライドのPDFをダウンロードできる
  • 管理監督者向けの研修マニュアル:不調者の早期発見・早期対応をテーマにした研修の実施マニュアル、スライドの例、配付資料、実習プリントが公開されている

セルフケア研修やストレスマネジメント研修の資料を無料で探している場合は、まず15分でわかるセルフケアと「メンタルヘルス教室」のスライドを組み合わせるのが手軽です。ラインケアについては、研修マニュアルのスライド例を自社向けに直して使えます。

産業保健総合支援センターの研修と個別訪問支援

各都道府県にある産業保健総合支援センター(さんぽセンター)は、人事労務の担当者などを対象に、メンタルヘルス対策をはじめとする研修や相談を原則無料で行っています。

また、多くのセンターでは個別訪問支援として、専門スタッフが事業場を訪れ、管理監督者向けや若年労働者向けのメンタルヘルス教育を無料で行っています。回数や申込方法はセンターごとに異なるので、地域のセンターに問い合わせてみましょう。

協会けんぽの支部の講座

全国健康保険協会(協会けんぽ)の支部の中には、加入している事業所を対象に、セルフケアやラインケアをテーマにした講座を無料で行っているところがあります。たとえば愛知支部は、令和8年度に一般従業員向けのセルフケア研修、管理者向けのラインケア研修などを、訪問またはオンラインで実施しています。実施の有無や条件は、加入している支部の案内で確認してください。

メンタルヘルス研修の効果を出す工夫

「研修をしたけれど、意味がなかった」という声は、研修が一度きりで、職場の日常とつながっていないときに出やすくなります。ここでは、研修を行動の変化につなげる工夫を紹介します。

単発で終わらせず、年間の計画に組み込む

研修は年1回の全社員向け・管理職向けを基本に、入社時と昇進時にも行いましょう。いつ、誰に、何を行うかは、会社のメンタルヘルス対策の年間計画である「心の健康づくり計画」に書き込んでおくと、担当者が変わっても続きます。書き方は心の健康づくり計画のひな形と書き方で紹介しています。

短く、繰り返す

介護や小売などシフト制で全員が集まりにくい職場では、5分程度の動画を朝礼で流す、月1回の会議の冒頭で一つのテーマを扱う、といった小分けの形が向いています。

研修の最後に「相談できる先」を示す

研修で「自分も疲れているかもしれない」と気づく人が出ても、相談先がはっきりしていなければ不安が増えるだけです。最後に相談先を改めて示し、社内の人には話しにくい悩みのための社外の窓口も伝えましょう。

アンケートで振り返る

受講後のアンケートは、満足度だけでなく、行動につながったかを確かめる問いを入れると、次の研修の改善に使えます。そのまま使える設問の例です。

  • 今日の内容は、仕事や生活で役に立ちそうですか(5段階)
  • 自分のストレスのサインを一つ挙げられますか
  • 困ったときに相談できる社内・社外の窓口を知っていますか
  • 研修を受けて、明日から試してみたいことは何ですか(自由記述)
  • 次回、取り上げてほしいテーマはありますか(自由記述)

アンケートは無記名にしましょう。研修の前後で職場の状態を測る無記名の調査を行えば、変化も比べられます。

管理職自身の負担にも目を向ける

ラインケア研修で役割を増やすだけでは、プレイングマネージャーの管理職がさらに疲れてしまいます。研修では、管理職自身のセルフケアと、管理職が人事や社外に相談してよいことも必ず伝えましょう。管理職が抱えやすいストレスと会社ができる支えは、中間管理職のストレスと会社の対策でも扱っています。自社の対策全体の抜け漏れを確かめたいときは、メンタルヘルス対策の無料チェックツールも使えます。

研修で知識を伝え、アンケートで声を集めても、社員が実際に相談できる先や、職場の状態を継続して知る手段がなければ、研修の効果は確かめにくいままです。研修のあとの相談先づくりを考える材料として、サービス資料をご用意しています。

資料ダウンロード

研修のあとの相談先づくりに。ココロチェックのサービス資料

ココロチェックで、メンタルヘルス研修の「その後」を支える

メンタルヘルス研修は、社員と管理職が気づき、相談し、つなぐための土台をつくります。ただ、産業保健の担当者がいない会社では、研修のあとに「どの部署で負担が高まっているか」を知る手段や、社員が社内の人には言いにくい悩みを話せる相談先を用意するところで、取り組みが止まりがちです。

ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための、法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを、一つのサービスで支えます。

  • 組織の状態を測る:設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる組織診断を無料で用意しています。どの部署から研修を始めるかを決める材料や、研修の前後の比較に使えます
  • 社員の相談先になる:公認心理師・臨床心理士などの専門家に、オンラインで1回30分から相談できます。研修の最後に示す「社外の相談先」として案内できます
  • 人事に個人の情報は渡さない:会社が見られるのは組織単位の傾向だけで、誰が相談したかは本人の同意なく伝わりません。社員が安心して相談しやすくなります

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メンタルヘルス研修のよくある質問

メンタルヘルス研修について、人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. メンタルヘルス研修は法律で義務化されていますか?

メンタルヘルス研修の実施を直接義務づける条文や罰則はありません。労働安全衛生法第69条の努力義務にもとづく厚生労働省の指針が、全社員向けと管理職向けの教育研修を行うものとしており、国が示す対策の柱の一つです。

Q. メンタルヘルス研修はどのくらいの頻度・時間で行えばよいですか?

法律で決まった頻度や時間はありません。全社員向けと管理職向けをそれぞれ年1回、60〜90分程度を目安にし、入社時や昇進時にも短い研修を行うと、知識の差が生まれにくくなります。

Q. メンタルヘルス研修の費用はどのくらいかかりますか?

こころの耳の教材を使って社内で行えば、費用はほとんどかかりません。産業保健総合支援センターの個別訪問支援や、協会けんぽの一部の支部の講座も無料です。外部の講師に依頼する場合の費用は、時間や内容、人数によって大きく異なるため、複数の見積もりで比べましょう。

Q. メンタルヘルス研修はeラーニングだけでもよいですか?

知識を伝える部分はeラーニングでも担えますが、自社の相談先や休むときの手続きは伝わりません。人事からの短い説明やグループワークを組み合わせましょう。

Q. メンタルヘルス研修の講師は誰が務めればよいですか?

公的な動画や教材を使えば、人事・総務の担当者が進行役を務められます。専門的な内容は、産業医や産業保健総合支援センターの専門スタッフに頼む方法があります。指針も、社内で研修を担当できる人を計画的に育てることを有効としています。

Q. メンタルヘルス研修の感想やアンケートはどう集めればよいですか?

無記名のアンケートで、役に立ったかどうかに加えて、相談先を知っているか、明日から試したいことは何かを尋ねると、研修の効果を振り返る材料になります。感想の自由記述は、次の研修のテーマ選びにも使えます。

まとめ:メンタルヘルス研修は対象別に組み、相談先とセットで続ける

メンタルヘルス研修について、要点を振り返ります。

  • メンタルヘルス研修は法律上の義務ではないが、厚生労働省の指針が全社員向けのセルフケア研修と管理職向けのラインケア研修を求めており、離職や休職を減らすための投資と考えられる
  • 研修資料は、指針の項目で目次をつくり、こころの耳の教材と自社の相談先のページを組み合わせれば、社内で作れる
  • グループワークやアンケートを入れ、年間計画に組み込んで繰り返し、研修の最後に必ず相談先を示す

メンタルヘルス研修は、一度の講義で職場を変えるものではありません。知識を伝え、相談できる先を用意し、職場の状態を確かめながら続けることで、社員を守る力になっていきます。

研修の前後で、職場の状態を比べる

無料の組織診断で、部署ごとの傾向がわかります。会社に届くのは組織単位の傾向だけなので、研修の効果を確かめる材料に使えます。

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この記事を書いた人

はたらくこころ研究所 編集部のアバター はたらくこころ研究所 編集部 運営:株式会社remental

はたらくこころ研究所は、株式会社remental が運営する、職場のメンタルヘルスの情報メディアです。編集部では、産業医や保健師などの産業保健の担当者がいない会社で人事・総務・経営を担う方に向けて、ストレスチェック、休職・復職、ハラスメント対策、管理職のラインケアなどの実務をまとめています。
法令や制度に関する記事は、厚生労働省など公的機関が公表している情報をもとに作成し、制度の改正にあわせて見直しています。

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