「社員が気軽に相談できる場所を、福利厚生として用意したい」「カウンセリングを入れるなら、どの形が自社に合い、費用や税金の扱いはどうなるのか」。採用や定着に悩む会社の経営者や人事の方から、よく聞く声です。
福利厚生としてカウンセリングを導入するときに大切なのは、サービスを契約することそのものより、全員が使える制度として決め、会社に知られずに相談できることを約束し、何度も知らせることです。この3つがそろって、はじめて「使われる福利厚生」になります。提供の形は社内カウンセラー、外部の相談窓口、EAP、オンラインカウンセリング、福利厚生パッケージ内のメニューなどがあり、従業員30〜100人の会社では外部のサービスを使うのが現実的です。
この記事では、公的な調査と国税庁の情報をもとに、福利厚生のメンタルヘルスサービスの形、費用と税務の考え方、選び方を、従業員30〜100人の会社の目線で整理しました。
この記事でわかること
- 福利厚生としてカウンセリングを用意する意味(採用・定着、相談しやすさ)
- 福利厚生のメンタルヘルスサービスの5つの形と、それぞれの違い
- 費用の決まり方と、福利厚生費として扱うときの一般的な考え方
- 使われる制度にする工夫と、守秘・プライバシーで決めておくこと
- サービスを選ぶときのチェックポイント
福利厚生としてカウンセリングを導入する意味
まず、カウンセリングを「福利厚生」として用意する意味を確認します。
福利厚生のカウンセリングとは
福利厚生のカウンセリングとは、会社が費用を負担し、社員が心理の専門家に悩みを相談できるようにする制度です。健康保険や厚生年金のように法律で決まった「法定福利厚生」ではなく、会社が任意で用意する「法定外福利厚生」の一つにあたります。
仕事のストレスや人間関係だけでなく、家族や子育て、介護など仕事の外の悩みも受け止めるサービスが多くあります。社員が自分から申し込み、相談の内容は会社に伝わらない、というのが基本の形です。
カウンセリングを会社として導入する手順や、カウンセラーの資格の違いは企業カウンセリングの導入方法で詳しく解説しています。この記事では、それを「福利厚生の制度」として設計する視点に絞って整理します。
社員の悩みは、社内の身近な人に集まっている
厚生労働省の「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」(2026年8月公表)では、仕事や職業生活で強い不安、悩み、ストレスを感じている労働者は67.5%でした。その内容は「仕事の量」と「仕事の失敗、責任の発生等」がともに39.5%で最も多くなっています。
ストレスを相談できる相手としては、「家族・友人」が74.8%、「上司」が63.8%です。身近な人に話せるのは心強い一方で、悩みの原因が上司との関係にある人や、家族には心配をかけたくない人には、別の相談先が必要です。職場の利害から離れた専門家に話せる先を制度として用意する意味は、ここにあります。
採用・定着につながる福利厚生として
労働政策研究・研修機構の「企業における福利厚生施策の実態に関する調査」(2018年公表)では、福利厚生の目的として「従業員の仕事に対する意欲の向上」(60.1%)、「従業員の定着」(58.8%)、「人材の確保」(52.6%)が上位に挙がりました。
同じ調査では、「メンタルヘルス相談」がある企業は31.1%で、今後充実させたい施策として最も多く挙がったのも「メンタルヘルス相談」(12.4%)でした。少し前の調査ですが、心の健康を支える福利厚生への関心が高いことがわかります。
少人数の職場では、一人の休職や退職が周りの負担に直結します。令和7年の同じ労働安全衛生調査では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した労働者または退職した労働者がいた事業所は13.5%でした。離職を防ぐ取り組み全体の中での位置づけは離職防止の進め方で整理しています。
「相談しやすさ」を会社の制度として約束できる
厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」は、メンタルヘルスケアを4つのケアで進めるとし、その一つの「事業場外資源によるケア」について、社員が社内での相談を望まない場合にも、社外の資源を使うことが効果的だとしています。
福利厚生として社外の相談先を用意すると、「上司や人事に知られずに相談できる」ことを、会社の制度として社員に約束できます。4つのケアの全体像と、何から取り組むかは職場のメンタルヘルス対策の進め方にまとめています。
福利厚生のメンタルヘルスサービスの種類と違い
福利厚生として用意できるカウンセリングやメンタルケアのサービスは、大きく5つの形に分かれます。
社内カウンセラーを置く
心理職を雇用するか、定期的に来社してもらう契約をして、社内で面談を受ける形です。
- 会社の事情をよく知ったうえで相談に乗ってもらえる
- 人件費や相談室など固定の費用がかかり、30〜100人の会社では負担に見合わないことが多い
- 社内にいるぶん、「人事に伝わるのでは」と警戒されやすい
外部の相談窓口と契約する
外部の事業者と契約し、社員が電話やメールで専門家に相談できる窓口を用意する形です。
- 社員は社外の専門家に話せるため、会社に知られる不安が小さい
- 相談の手段が電話やメール中心のサービスでは、継続した面談まではできないこともある
- 契約の単位が小さく、少人数の会社でも始めやすい
EAP(従業員支援プログラム)を導入する
EAPは、社員の相談に加えて、管理職や人事への助言、研修、休職・復職の支援などを含めて提供するプログラムです。
- 管理職が部下の対応に迷ったときの相談先にもなる
- 含まれる範囲が広いぶん、契約内容によって費用の差が大きい
EAPでできることや、内部EAPと外部EAPの違いはEAP(従業員支援プログラム)の内容と選び方で詳しく解説しています。
オンラインカウンセリングを使う
ビデオ通話やチャットで、社員が専門家と1対1で話せるサービスを、会社が費用を負担して使えるようにする形です。
- 自宅から相談でき、職場の人に会う心配がない
- 拠点が分かれている会社や、在宅勤務・シフト勤務の社員でも時間を合わせやすい
- 同じ専門家に続けて相談できるサービスなら、継続した支援も受けやすい
福利厚生パッケージの中のメニューを使う
宿泊や育児、自己啓発などの福利厚生をまとめて提供するパッケージ型のサービスや、ポイントを配って社員が使い道を選ぶ「カフェテリアプラン」の中に、カウンセリングや健康相談のメニューが入っていることがあります。
- すでにパッケージを契約していれば、追加の費用なしで使える場合がある
- メニューの一つにすぎないため、社員に存在を知られにくい
- 相談できる回数や時間、専門家の資格はサービスによって差がある
まずは、すでに契約している福利厚生サービスに相談メニューがないかを確かめましょう。あるのに知られていないだけ、ということもあります。
従業員30〜100人の会社はどう組み合わせるか
産業医や保健師がいない会社では、次のように考えると選びやすくなります。
- 社員が自分から相談できる先を、外部の相談窓口かオンラインカウンセリングで1つ用意する
- 管理職の相談や研修まで任せたい場合は、EAPを検討する
- 既存の福利厚生パッケージにメニューがあれば、まずそれを周知し、足りない部分を補う
- 社内の窓口担当者は1人決め、外部の窓口と役割を分ける
社内の窓口と外部の窓口の役割分担は、社内相談窓口が使われない理由と改善策でも取り上げています。
福利厚生カウンセリングの費用の考え方
カウンセリングやメンタルヘルスサービスの料金には公的な統計や基準がなく、提供の形や内容で大きく変わります。ここでは、見積もりを見る前に知っておきたい費用の組み立て方を紹介します。
料金の決まり方は主に3つ
福利厚生のメンタルヘルスサービスの料金は、おおむね次の型に分かれます。
- 社員数に応じた月額や年額:社員1人あたりいくら、という形で、使った回数にかかわらず一定の費用がかかる
- 利用した分だけ払う従量型:相談1回ごと、または利用した時間に応じて費用がかかる
- パッケージに含まれる型:福利厚生パッケージの会費の中にメニューとして入っている
社員数に応じた型は予算が読みやすく、全員がいつでも使える状態をつくれます。従量型は利用が少ないうちは割安ですが、利用が増えると予算を超えやすく、「使いすぎないで」という空気が生まれないよう注意が必要です。
福利厚生全体の予算の中で考える
カウンセリングの費用は、福利厚生全体の予算の中で考えると判断しやすくなります。厚生労働省の「令和3年就労条件総合調査」では、法律で義務づけられていない福利厚生にかかる費用(法定外福利費)は、常用労働者1人1か月平均4,882円でした。従業員30〜99人の企業では4,414円で、そのうち健康診断などの「医療保健に関する費用」は660円です。
こうした数字は、カウンセリングに充てる額を社内で話し合う材料になります。新しく予算を足すのか、使われていない福利厚生を置き換えるのかも検討しましょう。見積もりは金額だけでなく、後の章のチェックポイントをそろえて比べます。
カウンセリング費用を福利厚生費として扱うときの考え方
会社が負担したカウンセリングの費用は、条件によっては社員の給与とみなされ、所得税の対象になることがあります。ここでは、国税庁が公表している一次情報で確かめられる範囲の、一般的な考え方を紹介します。個別の扱いは会社の状況で変わるため、最終的な判断は顧問の税理士に確認してください。
国税庁の通達が示す「課税しなくて差し支えない」場合
所得税基本通達36-29は、会社が自社の事業として行うサービスを社員に無償などで提供したり、社員の福利厚生のための施設の運営費などを負担したりすることで社員が受ける経済的利益について、その額が著しく多額である場合や、役員だけを対象とする場合を除き、課税しなくて差し支えないとしています(国税庁 所得税基本通達「給与等に係る経済的利益」)。
国税庁は、外部の福利厚生サービスを使うカフェテリアプランの事例でもこの通達を根拠に挙げています。社外のサービスの費用を負担する場合も、役員だけでなく社員が広く使えること、額が著しく多額でないことが、考え方の土台になります。
全員が利用できる形にしておく
国税庁の質疑応答事例「人間ドックの費用負担」では、役員や特定の地位にある人だけを対象に費用を負担すると課税の問題が生じる一方、一定年齢以上の希望者は全員が受けられ、受けた人全員の費用を負担する場合は、給与として課税する必要はないとされています(国税庁 質疑応答事例「人間ドックの費用負担」)。
これは健康診断についての事例で、カウンセリングにそのまま当てはまるとは限りません。ただ、「希望すれば誰でも使える」「使った人を同じ条件で扱う」という形にしておくことは、福利厚生として説明しやすい形と言えます。社内の福利厚生規程などに、対象者と利用の条件を書いておきましょう。
ポイント制のメニューで使う場合
カフェテリアプランについて、国税庁の質疑応答事例は、ポイントの扱いが役員・社員にとって均等であることが必要で、職務上の地位や報酬額に比例してポイントを配る場合はプラン全体が課税対象になるとしています。また、ポイントを現金に換えられるなど換金性のあるプランも、その全体が課税対象になるとしています(国税庁 質疑応答事例「カフェテリアプランによるポイントの付与を受けた場合」)。
パッケージのメニューとして使う場合は、プラン全体の設計がこの考え方に沿っているかを、提供元と税理士に確かめておきましょう。
最終的な判断は税理士に確認する
国税庁の質疑応答事例は、示された事実関係を前提にした一般的な回答で、個別の取引では異なる扱いになることがあると注記されています。導入前に、顧問の税理士に契約書や規程の案を見てもらいましょう。
福利厚生としてカウンセリングを導入する流れ
外部のサービスを福利厚生として導入する流れを、5つのステップで紹介します。
ステップ1:目的と対象者を決める
不調の早期の受け皿にしたいのか、採用で伝えられる制度にしたいのか、家族の悩みまで支えたいのかで、選ぶサービスが変わります。あわせて、パートや契約社員、社員の家族を対象に含めるかを決めます。パートタイム・有期雇用労働法は正社員との不合理な待遇差を禁じているため、雇用形態で対象を分けない形が考えやすいでしょう。
ステップ2:提供の形と予算を決める
5つの形から自社に合うものを選び、2〜3社から見積もりを取って同じ条件で比べます。
ステップ3:福利厚生規程と社内ルールに書く
対象者、利用の方法、費用を会社が負担すること、相談内容が会社に伝わらないこと、勤務時間中に使えるかどうかを、福利厚生規程や社内の案内に書きます。ルールとして文書にしておくと、社員にとっての安心材料になり、税務の説明もしやすくなります。
ステップ4:社員に知らせる
導入したら、全員に向けて、相談できる内容、申し込みの方法、会社に伝わらないことを伝えます。案内は一度で終わらせず、時期を変えて繰り返します(次の章で詳しく紹介します)。
ステップ5:年に1回は制度を点検する
個人が特定されない形の利用報告を定期的に受け取り、契約更新の前に、案内の仕方や対象範囲を見直します。
ここまでで、福利厚生としての形と予算、社内のルールは決められます。ただ、会社に知られずに専門家へ相談できる窓口と、組織の状態を把握する仕組みまでを自社だけで整えるのは、産業保健の担当者がいない会社には簡単ではありません。社外のサービスを比べる材料として、サービス資料をご用意しています。
資料ダウンロード
福利厚生の相談先選びに。ココロチェックのサービス資料
使われる福利厚生のカウンセリングにする工夫
福利厚生のカウンセリングでよくある失敗は、契約したのに誰も使わないことです。
「会社に伝わらない」を文面で約束する
社員が相談をためらう大きな理由は、「人事や上司に知られるのでは」という不安です。案内には、「誰が相談したか、何を相談したかは会社に伝わりません」と具体的に書きます。会社が受け取る報告が人数の集計だけであることも、あわせて伝えましょう。
申し込みに会社を通さない
社員が事業者に直接申し込める形にし、人事への申請や上司の承認を条件にしないようにします。勤務時間中の利用を認める場合も、理由を細かく聞かない仕組みにします。
家族やパートも使えるようにする
社員の不調には、家族の悩みが関わっていることも少なくありません。指針も、会社が家族に対して心の健康に関する情報を提供することが望ましいとしています。家族も相談できるサービスなら、その点を案内に入れておきましょう。
知らせる機会を年に何度もつくる
一度の案内では、必要なときには忘れられています。次の時期に繰り返し知らせましょう。
- 新入社員のオリエンテーションと、中途入社者への手引き
- ストレスチェックの結果を返すとき
- 繁忙期の前や、異動・昇進の時期
- 社内報、給与明細の案内、休憩室の掲示
利用件数だけで評価しない
少人数の会社では、利用が年に数件ということもあります。件数よりも、「社員が制度を知っているか」「必要なときに使えると思えているか」を社内アンケートなどで確かめると、改善の手がかりになります。
福利厚生のカウンセリングで守秘とプライバシーを守る
福利厚生のカウンセリングが信頼されるかは、相談の内容が守られるかで決まります。導入時に次の点を決めておきましょう。
会社が受け取る情報の範囲を決める
指針は、社員の心の健康に関する情報を会社が得るには本人の同意が必要で、健康の確保に必要な範囲を超えて使ってはならないとしています。事業者との契約では、報告の中身を先に決めておきます。
- 会社に届くのは、利用者数やおおまかな相談分野など、個人が特定できない数字だけにする
- 利用者の名前と、話した中身は報告に含めない
- 業務の調整に情報が要るときは、本人が了解した範囲に限る
社員が少ない会社は、部署別の数字からでも誰のことか見当がつきます。数人規模の単位では集計を出さないよう、事業者に伝えておきましょう。
事業者の情報管理と、専門家の守秘を確かめる
指針は、社外の資源を使う場合は、サービスを適切に行える体制や、情報管理が適切に行われる体制が整っているかを事前に確かめることが望ましいとしています。秘密の扱いとデータの管理方法が契約書に書かれているか、相談を受ける専門家の資格は何かを確認しましょう。国家資格の公認心理師には、公認心理師法で秘密を守る義務が定められています。
相談したことを理由に不利益な扱いをしない
指針は、心の健康に関する情報を理由に、解雇や退職勧奨、不当な配置転換などの不利益な扱いをしてはならないとしています。福利厚生のカウンセリングを使ったことが評価や処遇に影響しないことを、規程や案内に明記しておくと、社員は安心して使えます。
福利厚生のメンタルヘルスサービスを選ぶチェックポイント
ここまでの内容を、見積もりや説明を受けるときに使えるチェックポイントとしてまとめます。
- 相談を受けるのは、公認心理師・臨床心理士などの資格を持つ専門家か
- 社員が会社を通さずに直接申し込めるか
- 誰が相談したかが会社に伝わらないことが、契約と案内に明記されているか
- 会社への報告は、個人が特定されない集計だけか
- 電話、ビデオ通話、チャットなど、社員の働き方に合う相談の手段があるか
- 夜間や休日など、社員が仕事の後に使える時間に受け付けているか
- パートや契約社員、家族も対象にできるか
- 相談の回数や時間の上限と、上限を超えたときの扱いは
- 社員への案内資料や、周知の支援があるか
- 組織の状態を把握するための調査や報告があるか
- 最低契約期間や解約の条件は
自社の目的に照らして、「これだけは外せない」項目を2〜3個決めておくと比べやすくなります。従業員の健康づくりを経営の取り組みとして社外に示したい会社は、健康経営優良法人の認定基準にある相談窓口の項目もあわせて確認しておくとよいでしょう。
ココロチェックで、福利厚生の相談先と組織の把握を一つに
福利厚生のカウンセリングは、「会社に知られずに相談できる」と社員が信じられなければ使われません。また、相談先を用意するだけでは、どの部署に負担が集まっているかは見えません。産業保健の担当者がいない会社では、この2つを自社だけで用意するのは難しいものです。
ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための、法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを、一つのサービスで支えます。
- 社員の相談先になる:公認心理師・臨床心理士などの専門家に、オンラインで1回30分から相談できます。福利厚生の相談先として、社員に案内しやすい形です
- 人事に個人の情報は渡さない:会社が見られるのは組織単位の傾向だけで、誰が相談したかは本人の同意なく伝わりません。「会社に知られない」ことを、制度として社員に約束できます
- 組織の状態を測る:設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる組織診断を無料で用意しています。福利厚生を入れる前に、どこに負担が集まっているかを確かめる材料になります
福利厚生の相談先を選ぶ前に、まず自社の職場の状態を知っておくと、何を優先すべきかが見えてきます。無料の組織診断から始めてみませんか。
福利厚生を選ぶ前に、職場の今を知る
設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる無料の組織診断です。相談先づくりの優先順位を考える材料にどうぞ。
福利厚生のカウンセリングのよくある質問
人事・経営者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 福利厚生でカウンセリングを導入するメリットは何ですか?
社内の人間関係から離れて専門家に相談できる場を、会社の制度として用意できることです。不調の早い段階で相談につながりやすくなるほか、採用や定着の場面で伝えられる制度にもなります。
Q. 福利厚生のカウンセリングを使うと、会社にバレますか?
外部のサービスでは、誰が相談したか、何を相談したかは会社に伝えない契約にするのが一般的です。会社が受け取るのは利用人数などの集計だけにしておき、その点を社員への案内にはっきり書いておくことが大切です。
Q. カウンセリングの費用は福利厚生費になりますか?
国税庁の通達では、額が著しく多額でなく、役員だけを対象としないものは、社員の給与として課税しなくて差し支えないとされています。全員が利用できる形にして規程に書いておくことが土台ですが、扱いは契約の形などで変わりうるため、最終的には税理士に確認してください。
Q. 従業員が少ない会社でも、福利厚生のカウンセリングは導入できますか?
導入できます。社内に専門家を雇うのは難しくても、外部の相談窓口やオンラインカウンセリングなら、少人数から契約できるサービスがあります。費用をかけずに始めたい場合は、厚生労働省のこころの耳「相談窓口案内」にある無料の相談窓口を社員に知らせることから始める方法もあります。
Q. 福利厚生のメンタルヘルスサービスにはどんなものがありますか?
専門家に相談できるカウンセリングのほか、セルフケアの研修や情報提供、ストレスの状態を測る調査、管理職への助言、休職・復職の支援などがあります。
まとめ:福利厚生のカウンセリングは「全員が、知られずに使える」形で
福利厚生としてのカウンセリング導入について、要点を振り返ります。
- 福利厚生のカウンセリングは、社員が社内の人間関係から離れて専門家に相談できる場を、会社の制度として約束するもの。採用・定着の面でも意味がある
- 提供の形は社内カウンセラー、外部の相談窓口、EAP、オンラインカウンセリング、福利厚生パッケージ内のメニューの5つ。30〜100人の会社は外部のサービスが現実的
- 福利厚生費として扱うなら、全員が使える形にし、規程に書いておく。税務の最終判断は税理士に確認する
福利厚生のカウンセリングは、入れただけでは使われません。全員が使える制度として決め、会社に知られないことを約束し、何度も知らせることで、社員が困ったときに思い出せる相談先になります。退職がもたらす負担を数字でつかんでおきたい方は、離職コスト計算ツールも使ってみてください。
福利厚生の相談先づくりは、職場の把握から
無料の組織診断で、組織の状態と部署ごとの傾向がわかります。どの職場に支えが必要かを確かめてから、制度を整えませんか。
