プレゼンティーイズムとは?損失・測り方・中小企業の対策

プレゼンティーイズムとは?損失・測り方・中小企業の対策

「社員は毎日出社しているのに、なぜか仕事が回らない」「メンタル不調の損失を、経営者にどう数字で説明すればいいのか」。健康経営やメンタルヘルス対策を任された人事・総務のご担当者から、よく聞く悩みです。健康経営の考え方と中小企業での始め方は、健康経営とは?メリットと始め方にまとめています。

その答えの鍵になるのがプレゼンティーイズムです。プレゼンティーイズムとは、出勤はしているものの、心身の不調のせいで本来の力を出せず、生産性が落ちている状態のことです。欠勤や休職のように勤怠の記録には表れませんが、国内の推計では、会社の健康にかかわるコストの約6〜8割を占める最大の要因とされています。

結論から言うと、プレゼンティーイズムは「1問のアンケートで測り、部署ごとの傾向を見て、早めに相談できる仕組みと休める職場をつくる」ことで、中小企業でも対策を始められます。この記事では、厚生労働省の資料と出典が明確な研究をもとに、アブセンティーイズムとの違い、損失の大きさ、測り方、メンタルヘルスとの関係、中小企業の対策を整理しました。

この記事でわかること

  • プレゼンティーイズムとアブセンティーイズムの意味と違い
  • プレゼンティーイズムによる損失の大きさを示す、公的資料と研究の数字
  • 東大1項目版(SPQ)やWHO-HPQなど、主な測定方法と計算方法
  • プレゼンティーイズムとメンタルヘルスの関係
  • 産業医がいない中小企業でもできる、6つの対策
目次

プレゼンティーイズムとは?意味をわかりやすく解説

まず、プレゼンティーイズムの意味と、どんな不調が原因になるのかを確認しておきましょう。

プレゼンティーイズムの意味

プレゼンティーイズム(英語では presenteeism)は、職場に「いる(present)」のに、健康上の問題で仕事の効率が落ちている状態を指す言葉です。日本語では「疾病就業」と訳されることもあります。

厚生労働省のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」の用語解説では、WHO(世界保健機関)が提唱した、健康問題によるパフォーマンスの損失を表す指標であり、欠勤には至っておらず勤怠管理では見えないものの、健康問題が理由で生産性が下がっている状態と説明されています(こころの耳「プレゼンティーズム」)。

たとえば、次のような状態がプレゼンティーイズムにあたります。

  • 眠れない日が続き、会議の内容が頭に入らない
  • 気分の落ち込みで、いつもなら30分で終わる資料に半日かかる
  • 腰痛や肩こりがつらく、作業のペースが落ちている
  • 花粉症の薬で眠気があり、ミスが増えている

本人が「休むほどではない」と思っているため、周りも気づきにくいのが特徴です。

プレゼンティーズムとプレゼンティーイズムはどっち?

どちらも同じ意味で、カタカナの書き方が違うだけです。「こころの耳」では「プレゼンティーズム」、厚生労働省保険局のコラボヘルスガイドラインでは「プレゼンティーイズム」と表記されています。社内の資料では、どちらかにそろえて使えば問題ありません。

プレゼンティーイズムが起きる主な原因

「こころの耳」の用語解説では、メンタルヘルス不調のほか、アレルギーや偏頭痛、生活習慣病などでプレゼンティーイズムが起きることがわかっているとされています。

国内の製薬企業4社の従業員約1万2千人を対象にした研究(Nagata T, et al. J Occup Environ Med. 2018)では、仕事への影響が大きかった症状として、首の不調や肩こり、睡眠不足、腰痛、目の症状、うつ症状が上位に挙がりました。病名がつくほどではない、ありふれた不調の積み重ねが大きな損失になっている点がポイントです。

アブセンティーイズムとは?プレゼンティーイズムとの違い

プレゼンティーイズムとセットで使われるのがアブセンティーイズムです。違いを押さえると、プレゼンティーイズムが注目される理由が見えてきます。

アブセンティーイズムとは

アブセンティーイズム(absenteeism)は、健康上の問題で仕事を休んでいる状態のことです。「こころの耳」の用語解説では、WHOが提唱した、健康問題による仕事の欠勤(病欠)を表す指標とされています(こころの耳「アブセンティーズム」)。こちらも「アブセンティーズム」と書かれることがあります。

病欠や、メンタル不調などによる休職が含まれます。休職と欠勤の扱いの違いは、休職と欠勤の違いで整理しています。

プレゼンティーイズムとアブセンティーイズムの違い

2つの違いは、次のように整理できます。

  • アブセンティーイズム:不調で「休んでいる」状態。勤怠の記録に残るので、会社が把握しやすい
  • プレゼンティーイズム:不調を抱えて「出勤している」状態。記録に残らず、本人以外は気づきにくい
  • 損失の出方:アブセンティーイズムは休んだ日数分の労働力が失われる。プレゼンティーイズムは、出勤している日の仕事の量や質が少しずつ下がる
  • 損失の大きさ:国内外の研究では、プレゼンティーイズムのほうが大きいという結果がほぼ共通している

損失の大部分は、出勤している社員の中に隠れているのです。

アブセンティーイズムの計算方法と平均の目安

アブセンティーイズムの損失は、一般に「健康上の理由で休んだ日数 × 1日あたりの人件費」で計算します。病欠の日数は勤怠データから出せるほか、アンケートで「過去1年間に体調不良で休んだ日数」を尋ねる方法もあります。

全国共通の「平均値」として使える公的な数字はありませんが、目安になる統計はあります。厚生労働省の令和7年「労働安全衛生調査(実態調査)」では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した労働者がいた事業所は10.8%、休業した労働者の割合は0.6%でした。退職した労働者がいた事業所もあわせると13.5%です(厚生労働省「令和7年 労働安全衛生調査(実態調査)」)。

社内では、全国平均と比べるよりも、自社の病欠日数や休職者数を毎年同じ方法で記録し、前年と比べるほうが実務に役立ちます。

プレゼンティーイズムによる損失はどれくらい?公的資料と研究の数字

経営者に説明するときに一番求められるのが、損失の大きさです。ここでは、出典がはっきりしている3つの数字を紹介します。どれも「どんな集団を、どの方法で測ったか」によって値が変わるため、出典とあわせて伝えましょう。

健康関連総コストの77.9%がプレゼンティーイズム

厚生労働省保険局の「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」(2017年7月)には、東京大学が2015年度に経済産業省の事業として行った調査研究の結果が載っています。健康保険組合を持つ3つの企業・組織(3,429件)について、医療費や欠勤、仕事の効率の低下を金額に換算して足し合わせた「健康関連総コスト」の内訳は次のとおりでした。

  • プレゼンティーイズム:77.9%
  • 医療費:15.7%
  • アブセンティーイズム:4.4%
  • 傷病手当金:1.0%
  • 労災給付金:0.9%

1人あたりの健康関連総コストは年間約72万円と推計され、そのうち約56万円がプレゼンティーイズムでした。会社が「健康のコスト」として意識しやすい医療費は2割に満たず、出勤している社員の生産性の低下が最大の要因だったことになります(厚生労働省「コラボヘルスガイドライン」)。

製薬企業4社の研究ではプレゼンティーイズムが64%

産業医科大学などの研究グループが国内の製薬企業4社、12,350人を調べた研究(Nagata T, et al. J Occup Environ Med. 2018;60(5):e273-e280)では、健康関連コストのうちプレゼンティーイズムが64%、医療費・薬剤費が25%、アブセンティーイズムが11%でした。病気の分類別では、精神・行動の障害(メンタルヘルス不調)が、コストの大きい病気のひとつに挙げられています。

メンタル不調による生産性の損失は年間約7.6兆円

横浜市立大学と産業医科大学の研究グループは2025年6月、全国の働く人27,507人の回答(2022年調査)をもとに、メンタルヘルス不調による生産性の損失を年間約7.6兆円と推計しました(J Occup Environ Med. 2025に掲載)。内訳は、プレゼンティーイズムが約7.3兆円、アブセンティーイズムが約0.3兆円です。

この額はGDPの約1.1%にあたり、精神疾患の医療費の7倍以上とされています。メンタル不調の損失は、休職者よりも、不調を抱えたまま働いている人のほうにずっと大きく表れていることがわかります。

経営者に数字を伝えるときの注意点

これらの数字は説得力がありますが、そのまま自社に当てはめると誤解を招くことがあります。説明の際は、次の点を添えておきましょう。

  • 77.9%は、健康保険組合を持つ比較的大きな組織のデータである
  • プレゼンティーイズムは自己評価で測るため、方法によって値に幅が出る
  • 割合は「医療費などと比べた構成比」で、損失の絶対額は会社の人数や賃金で変わる
  • 自社の実態を語るには、自社で測った数字がいちばん強い

「国の資料でも健康関連コストの大半はプレゼンティーイズムとされている。だから自社でも一度測ってみたい」という順で話すと、測定の予算や時間を相談しやすくなります。

プレゼンティーイズムとメンタルヘルスの関係

プレゼンティーイズムの原因は身体の不調も含めて幅広いものの、メンタルヘルスとの関係はとくに深いと考えられています。人事・総務として押さえておきたい点を3つ紹介します。

ストレスは生産性の低下と強く結びつく

東京大学のSPQ(後述の東大1項目版)の公式サイトでは、プレゼンティーイズムの主な影響要因として、ストレスなどの精神状態、肩こりや腰痛などの不調、睡眠や喫煙などの生活習慣が挙げられています。同じ研究グループの分析では、生産性の損失が小さいことと最も関係が強かったのは、ストレスが低いことでした。

また、心身の健康リスクを多く抱える社員は、リスクが少ない社員に比べてプレゼンティーイズムが約3倍大きく、欠勤とあわせて金額に換算すると、その差は1人あたり約100万円と推計されています(古井祐司ほか「中小企業における労働生産性の損失とその影響要因」日本労働研究雑誌 2018年6月号)。

プレゼンティーイズムは休職の「手前」で起きている

メンタルヘルス不調は、ある日突然休職になるのではなく、多くの場合、不調を抱えて働き続ける期間があります。眠れない、集中できない、ミスが増えるといった変化は、まさにプレゼンティーイズムの状態です。

この段階で相談先につながったり仕事量を調整したりできれば、長い休職を防げる可能性があります。プレゼンティーイズム対策は、休職の「早めの手当て」とも言えます。

「休めない職場」ではプレゼンティーイズムが増える

体調が悪くても休みにくい雰囲気や、代わりがいない業務の属人化があると、社員は無理をして出勤しがちです。人数の少ない中小企業ほど、この傾向は強くなります。

無理な出勤は回復を遅らせ、感染症なら周りにも広がります。「早く休んで早く戻る」が当たり前の職場づくりも、対策の一部です。

プレゼンティーイズムの測定方法と主な指標

プレゼンティーイズムは勤怠データでは見えないため、社員へのアンケートで測ります。経済産業省の健康経営度調査(大規模法人部門の審査に使う調査)でも、令和3年度からプレゼンティーイズムの測定尺度を尋ねる設問が加わりました。主な指標と、中小企業での選び方を紹介します。

東大1項目版(SPQ)

東大1項目版(SPQ:Single-Item Presenteeism Question)は、平成27年度健康寿命延伸産業創出推進事業の「東京大学ワーキング」で開発された、1問だけでプレゼンティーイズムを測る尺度です。設問は「病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の自身の仕事を評価してください」で、1〜100%で答えます。

  • 計算方法:プレゼンティーイズム = 100% - 回答値(70%と答えた人は30%)
  • 利用条件:ライセンスフリーで、研究にも商用にも無料で使える
  • 特徴:設問が短く、性別や年代、職種による回答の違いが比較的小さい

1問で済むため、既存の社内アンケートやストレスチェックの実施時に加えやすく、中小企業が最初に使う指標として向いています(出典:東京大学未来ビジョン研究センター SPQ公式サイト)。

WHO-HPQ

WHO-HPQ(WHO Health and Work Performance Questionnaire)は、WHOがハーバード大学と共同で開発した質問票です。プレゼンティーイズムについては、過去4週間の自分の仕事ぶりや、同じような仕事をしている人の普段の仕事ぶりを0〜10の尺度で答える設問があります。

自分の評価だけで出す「絶対的プレゼンティーイズム」と、同じ仕事の人への評価と比べて出す「相対的プレゼンティーイズム」の2つの出し方があります。コラボヘルスガイドラインでは、日本人は自分を低く評価しがちなため、相対的な値を使う方法が紹介されています。国際的に使われてきた実績がある一方、設問がやや難しく、慣れていないと集計に手間がかかります。

WLQ・WFun・QQmethod

ほかにも、目的に応じて次のような指標が使われています。

  • WLQ(Work Limitations Questionnaire):米国で開発された調査票で、時間管理、身体的な作業、集中力や対人関係、仕事の結果の4つの面から、健康問題による仕事の支障を細かく測る
  • WFun(労働機能障害の評価尺度):産業医科大学の研究グループが開発。7問(7〜35点)で、体調不良が仕事に影響する頻度を測る。21点以上は中等度以上の労働機能障害とされる
  • QQmethod(Quantity and Quality method):症状がある日に、仕事の「量」と「質」がどれだけ下がったかを答えてもらう方法。前述の7.6兆円の推計でも使われた

設問が多いほど原因の分析に役立つ一方、回答の負担は増えます。利用条件も指標ごとに違うため、事前に確認しましょう。

中小企業はどの指標を選べばよいか

従業員30〜100人ほどの会社なら、まずは東大1項目版(SPQ)から始めるのが現実的です。理由は次のとおりです。

  • 1問なので回答率が下がりにくく、毎年続けやすい
  • 無料で使え、集計も表計算ソフトで足りる
  • 公式サイトで参考値(平均値)が公表されており、自社と比べやすい

大切なのは、一度決めた指標を毎年変えずに使い、変化を追うことです。

プレゼンティーイズムの計算方法と損失額の試算例

測った値は、賃金を掛けると損失額の目安になります。たとえば、社員50人、平均年収400万円の会社で、SPQで測ったプレゼンティーイズムの平均が20%だった場合、試算は次のようになります。

  • 1人あたり:400万円 × 20% = 80万円
  • 会社全体:80万円 × 50人 = 4,000万円

ただし、自己評価には健康以外の要因も混ざるため、この額は「会社が実際に失っている金額」ではありません。経営者には「規模感をつかむための目安」として示し、毎年の変化や部署ごとの差を見るのに使うのが適切です。

プレゼンティーイズムが高いかどうかの目安

SPQの公式サイトでは、主に中小企業で働く約44万人の回答から、1人ひとりのSPQの平均値は22.5%、企業単位の平均値は21.7%という参考値が公表されています。女性や30代以下、接客を伴う仕事でやや大きい傾向があり、従業員50人未満の企業ほど小さい傾向も示されています。

この値は目安になりますが、どこに手を打つかを決めるには、部署や年代ごとの差と前年からの変化を見るほうが役立ちます。

中小企業ができるプレゼンティーイズム対策と改善の手順

プレゼンティーイズム対策は、大がかりな健康施策から始める必要はありません。産業医や保健師がいない会社でも進めやすい順に、6つのステップで紹介します。

ステップ1:年1〜2回、同じ物差しで測る

まずはSPQの1問を、社内アンケートに加えて年1〜2回実施します。あわせて「過去1年間に体調不良で休んだ日数」も尋ねておくと、アブセンティーイズムも同時に把握できます。

回答は個人を特定しない形で集計し、部署や年代ごとの平均を見ます。個人を探すためのものではないことを、実施前に社員へ伝えましょう。

ステップ2:ストレスチェックの集団分析と重ねて見る

プレゼンティーイズムが大きい部署は、仕事の量や人間関係などのストレス要因を抱えていることが少なくありません。ストレスチェックを実施している会社は、その集団分析の結果と重ねて見ると、原因の見当がつけやすくなります。読み方や活用の手順はストレスチェックの集団分析で解説しています。

ステップ3:不調を早めに相談できる窓口をつくる

プレゼンティーイズムの段階で相談できれば、悪化を防ぎやすくなります。ただ、社内の窓口は「上司や人事に知られたくない」という理由で使われにくいのが実情です。社外の専門家にも相談できるようにし、相談内容が会社に伝わらないことを繰り返し案内しましょう。窓口が機能しない理由と改善のしかたは、社内相談窓口が使われない理由と改善策にまとめています。

ステップ4:管理職が「いつもと違う」に気づく

ミスが増えた、遅刻が増えた、表情が暗いといった変化に最初に気づけるのは、身近な上司です。管理職向けに、変化への気づき方と声のかけ方、相談先へのつなぎ方を伝えておきます。管理職の役割はラインケアの進め方で詳しく扱っています。

ステップ5:体調が悪いときに休める仕組みにする

休みにくさは、プレゼンティーイズムを増やす大きな要因です。次のような工夫が考えられます。

  • 業務の担当を複数人で持ち、1人が休んでも回るようにする
  • 時間単位の年次有給休暇など、通院しやすい制度を検討する
  • 経営者や管理職が「体調が悪いときは休んでほしい」と言葉にする
  • 肩こりや腰痛、睡眠など身体の不調についても、健診後の保健指導や情報提供で手当てする

ステップ6:健康経営の取り組みとして続ける

測定と対策を一度きりで終わらせないためには、会社の方針として位置づけることが大切です。健康経営優良法人の認定を目指すと、取り組みを毎年点検する仕組みが自然にできます。認定基準や申請の流れは健康経営優良法人の中小企業向け解説を、メンタルヘルス対策の全体像は職場のメンタルヘルス対策の基本をご覧ください。

ここまでの6ステップのうち、社内だけで整えにくいのが、ステップ3の「会社に知られずに相談できる窓口」です。プレゼンティーイズムの段階にいる社員の受け皿をどう用意するかを検討する材料として、サービス資料をご用意しています。

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プレゼンティーイズムのよくある質問

最後に、プレゼンティーイズムについて、人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. プレゼンティーイズムとアブセンティーイズムの違いは何ですか?

プレゼンティーイズムは、心身の不調を抱えて出勤し、生産性が落ちている状態です。アブセンティーイズムは、健康上の理由で欠勤や休職をしている状態です。会社が把握しやすいのはアブセンティーイズムですが、損失はプレゼンティーイズムのほうが大きいとする研究がほとんどです。

Q. プレゼンティーイズムのアンケートは自社で作ってもよいですか?

一から作るより、検証済みの東大1項目版(SPQ)などを使うのがおすすめです。無料の1問なので、社内アンケートに加えるだけで測れます。個人を特定しない集計にし、人事評価に使わないことも伝えておきましょう。

Q. プレゼンティーイズムの損失割合はどれくらいが平均ですか?

測定方法によって違います。東大1項目版(SPQ)の公式サイトでは、主に中小企業の従業員約44万人の平均値が22.5%と公表されています。他社との比較より、自社の前年との比較や部署ごとの差を見るほうが、対策には役立ちます。

Q. 花粉症や腰痛もプレゼンティーイズムに入りますか?

入ります。プレゼンティーイズムはメンタルヘルス不調だけでなく、アレルギー、頭痛、腰痛や肩こり、睡眠不足など、さまざまな不調によって起こります。そのため、対策もメンタルヘルスと身体の健康づくりの両面から考えるのが基本です。

まとめ:プレゼンティーイズムは「測って、早めに支える」

プレゼンティーイズムについて、要点を振り返ります。

  • プレゼンティーイズムは、出勤しているのに不調で生産性が落ちている状態で、休んでいる状態のアブセンティーイズムより損失が大きい。厚生労働省の資料では健康関連総コストの77.9%を占めた
  • メンタル不調による生産性の損失は年間約7.6兆円と推計され、その大部分がプレゼンティーイズムによるもの
  • 中小企業は、東大1項目版(SPQ)で年1〜2回測り、部署ごとの傾向を見て、相談先づくりと休める職場づくりから始める

プレゼンティーイズムは目に見えにくいからこそ、測ることで初めて経営の課題として扱えるようになります。自社の数字を手に、休職者が出る前の「早めの手当て」を始めましょう。

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この記事を書いた人

はたらくこころ研究所 編集部のアバター はたらくこころ研究所 編集部 運営:株式会社remental

はたらくこころ研究所は、株式会社remental が運営する、職場のメンタルヘルスの情報メディアです。編集部では、産業医や保健師などの産業保健の担当者がいない会社で人事・総務・経営を担う方に向けて、ストレスチェック、休職・復職、ハラスメント対策、管理職のラインケアなどの実務をまとめています。
法令や制度に関する記事は、厚生労働省など公的機関が公表している情報をもとに作成し、制度の改正にあわせて見直しています。

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