「社員のやる気や定着が気になるけれど、何で測ればいいのか分からない」「ストレスチェックをしているのに、エンゲージメントサーベイも必要なのか」。社員の状態を数字で見たいと考えたとき、人事・総務の担当者がまず迷うのがこの点です。
エンゲージメントサーベイとは、社員が仕事や会社にどれだけ前向きに関わっているかを設問で測り、組織の課題を見つけるための調査です。法律上の義務はありません。ストレスチェックの集団分析が「職場の負担と不調のリスク」を見るのに対して、エンゲージメントサーベイは「働きがいや意欲といった前向きな力」を見ます。従業員30〜100人の会社なら、ストレスチェックを土台にして、短いサーベイを組み合わせるのが現実的です。
この記事でわかること
- エンゲージメントサーベイとは何か、従業員エンゲージメントとワーク・エンゲージメントの違い
- ストレスチェック・集団分析、従業員満足度調査との違いと組み合わせ方
- エンゲージメントサーベイの質問項目と、そのまま使える設問例
- 実施の5ステップと、結果を職場の改善につなげる方法
- 匿名性の守り方と、「意味ない」と言われないための注意点
エンゲージメントサーベイとは?目的と注目される背景
まず、何を測る調査なのか、なぜ注目されているのかを確認します。
エンゲージメントサーベイの意味と目的
エンゲージメントサーベイは、社員に設問へ答えてもらい、仕事へのやりがいや会社への愛着、貢献したい気持ちの度合いを数値にする調査です。目的は点数をつけることではなく、「どの職場で、何が、働きがいを下げているのか」を見つけて改善につなげることです。上司の印象だけでは職場ごとの差が見えにくく、「辞める人が出てから気づく」ことになりがちなため、同じ設問で全員に聞いて比べられる形にします。
従業員エンゲージメントとワーク・エンゲージメントの違い
エンゲージメントには2つの使われ方があります。一つは、学術的に定義されたワーク・エンゲージメントです。オランダ・ユトレヒト大学のシャウフェリ(Schaufeli)教授らが提唱した概念で、厚生労働省の「令和元年版 労働経済の分析」では、仕事にかかわる前向きで満ち足りた心の状態で、「活力」「熱意」「没頭」の3つがそろったものと説明されています。白書では「ワーク・エンゲイジメント」と表記されています。活力・熱意・没頭の中身や高める要因は、ワークエンゲージメントの3要素と高め方で掘り下げています。
もう一つが、企業の人事でよく使われる従業員エンゲージメントです。仕事そのものへの熱意に加えて、会社の理念への共感や、組織に貢献したい気持ちまで含めて使われることが多い言葉です。白書は、この用語が当初コンサルタント業界で使われ始め、組織への愛着などの従来の概念と重なる部分があるという指摘も紹介しています。
つまり、ワーク・エンゲージメントは「個人と仕事」の関係を、従業員エンゲージメントは「個人と仕事、そして会社」の関係を見るものです。自社で行うときは、どちらを中心に測るのかを先に決めておくと、設問がぶれません。
ワーク・エンゲージメントと定着・生産性の関係
厚生労働省の令和元年版 労働経済の分析は、労働政策研究・研修機構の調査データを使い、ワーク・エンゲージメントと次のような関係を示しています。
- 新入社員の定着率(入社3年後)や離職率の低下と正の相関がうかがえる
- 企業の労働生産性を高める方向に働く可能性が示されている
- 仕事中の過度なストレスや疲労とは負の相関がある
- 一方でワーカホリズム(働きすぎ)とも正の相関があり、働きすぎを称える風土の見直しも必要
いずれも逆方向の因果関係の可能性に注意が必要とされており、「点数を上げれば離職が減る」とは言い切れませんが、定着を考える手がかりにはなります。
人的資本経営で注目される理由
背景には人的資本経営の流れもあります。経済産業省の「人材版伊藤レポート」(2020年)は、人材戦略に共通する要素の一つに従業員エンゲージメントを挙げました。内閣官房・金融庁・経済産業省の人的資本可視化指針(2026年3月改訂版)の別紙でも、エンゲージメントの指標を時系列で示すことは、人材戦略の有効性を見るうえで有用とされています。
エンゲージメントサーベイは義務?
実施を義務づける法律はなく、時期や設問、頻度は会社が自由に決められます。そのぶん、結果の扱いや匿名性のルールも会社が自分で決める必要があり、ここが法律で手順が決まっているストレスチェックとの大きな違いです。
エンゲージメントサーベイとストレスチェック・集団分析の違い
最も混同されやすいのがストレスチェックです。違いを押さえると、組み合わせ方が見えてきます。
測るものの違い:負担とリスクか、働きがいか
ストレスチェックは、仕事のストレス要因、心身のストレス反応、周囲のサポートの3領域を測る検査です。部署ごとに集計する集団分析では、仕事の量や裁量、上司・同僚の支援からみて、どの職場の負担が大きいかが分かります。
エンゲージメントサーベイが測るのは、熱意や誇り、会社への信頼、成長の実感といった前向きな側面です。ストレスチェックが「不調を防ぐ守りの物差し」なら、サーベイは「働きがいを高める攻めの物差し」です。
厚生労働省の「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」では、強いストレスを感じている労働者は67.5%でした。ただ、負担が大きくてもやりがいを感じている人も、負担は小さくても意欲を失っている人もいます。片方の物差しだけでは職場を見誤ります。
法的な位置づけと結果の扱いの違い
実務で気にする点ごとに整理します。
- 義務かどうか:ストレスチェックは50人以上の事業場で義務、50人未満も2028年4月1日から義務。サーベイは任意
- 集団分析の扱い:ストレスチェックの集団分析は努力義務で、原則10人未満の集団の結果は会社に返さない。サーベイの集計ルールは会社が決める
- 個人の結果:ストレスチェックは本人の同意がなければ会社は見られない。サーベイは記名か匿名かも含めて会社が設計する
- 実施する人:ストレスチェックは医師や保健師などの実施者が行う。サーベイは人事が自社で行うことも外部のツールを使うこともできる
ストレスチェックの集団分析の見方や、10名未満の集団の扱いは、ストレスチェックの集団分析の見方と活用手順で詳しく解説しています。
従業員満足度調査(ES調査)・eNPS・パルスサーベイとの違い
似た調査との違いも整理しておきます。
- 従業員満足度調査(ES調査):給与や休暇、職場環境など、会社が提供しているものへの満足度を聞く。満足していても、仕事に熱意があるとは限らない点がエンゲージメントとの違い
- eNPS:「この職場を親しい知人にどのくらい勧めたいか」を0〜10点で聞く1問の指標。理由までは分からない
- パルスサーベイ:数問の設問を月1回などの高い頻度で繰り返す形式。年1回の詳しい調査と組み合わせることが多い
名前より「何を知りたくて、どの設問で測るか」で選ぶのが実務的です。
中小企業は「ストレスチェック+短いサーベイ」から組み合わせる
従業員30〜100人の会社で、2つの調査を別々に毎年しっかり行うのは、社員にも人事にも負担です。組み合わせ方の例を挙げます。
- ストレスチェックの調査票を80項目版にする:厚生労働科学研究で開発された「新職業性ストレス簡易調査票」(80項目)には、ワーク・エンゲージメントの2問や職場の一体感の1問が入っており、集団分析の中で働きがいの傾向も見られる
- ストレスチェックの半年後に、10問程度の短いサーベイを行う:集団分析で見えた課題について、改善の手応えを確かめる
- 法定の調査と社内の調査をはっきり分ける:同じ時期に行う場合も、画面や回答の扱いを分け、それぞれの結果を誰が見るのかを社員に説明する
57項目版・23項目版・80項目版の違いや入手先は、職業性ストレス簡易調査票の解説にまとめています。
エンゲージメントサーベイの質問項目と設問例
ここでは、エンゲージメントサーベイの質問項目の考え方と、自社で使える設問例を紹介します。
質問項目を選ぶときの5つの領域
設問は、次の5つの領域から選ぶと、偏りが出にくくなります。
- 仕事への熱意・誇り:仕事にやりがいや意味を感じているか
- 成長・キャリア:仕事を通じて成長できているか、将来の見通しがあるか
- 上司・同僚との関係:相談しやすいか、意見を言いやすいか
- 会社への信頼・共感:会社の方針に納得し、信頼しているか
- 働く環境・評価:仕事の量、評価の納得感、働き方の柔軟さ
白書でも、成長の実感や仕事への自信、キャリアの見通しは、ワーク・エンゲージメントと正の相関がある可能性が示されています。熱意だけでなく、その理由になりそうな項目も聞いておくと、改善策を考えやすくなります。
そのまま使える設問例
自社でつくる場合の設問例です。「とてもそう思う」から「まったくそう思わない」までの5段階で答えてもらう形を想定しています。
- 仕事への熱意・誇り:「自分の仕事に意味があると感じている」「仕事に取り組んでいると、時間がたつのを忘れることがある」「今の仕事を誇りに思う」
- 成長・キャリア:「この1年で、仕事を通じて成長できたと感じる」「この会社で、自分がどう成長していけるかの見通しがある」「新しい仕事や役割に挑戦する機会がある」
- 上司・同僚との関係:「困ったときに、上司に相談できる」「職場で反対意見や懸念を口にしても、不利に扱われないと思う」「同僚は、忙しいときに手を貸してくれる」
- 会社への信頼・共感:「会社が目指している方向を理解している」「会社の方針に納得している」「経営者は、社員の声に耳を傾けていると思う」
- 働く環境・評価:「仕事の量は、勤務時間内にこなせる範囲だ」「自分の評価には納得している」「体調が悪いときに、休みを取りやすい」
- 総合:「この会社で、これからも働き続けたいと思う」「この職場を、親しい知人に勧めたいと思う」
設問数は、年1回の調査なら20〜40問、パルスサーベイなら5〜10問程度が目安です。自由記述欄を1つ設けると点数の理由が分かりますが、書き方で個人が特定されやすい点に注意します。
学術的な尺度を使う場合
設問の信頼性を重視するなら、研究で使われている尺度を使う方法もあります。ワーク・エンゲージメントの測定には、ユトレヒト・ワーク・エンゲージメント尺度(UWES)が最も広く使われています。白書によると、活力・熱意・没頭の3つを17問で測る版のほか、各3問・計9問の短縮版、計3問の超短縮版があります。日本語版もありますが、利用するときは開発者が示す利用条件を確認しましょう。
80項目版のストレスチェックでは、こころの耳で公開されている現行および新職業性ストレス簡易調査票の得点計算では、「仕事をしていると、活力がみなぎるように感じる」「自分の仕事に誇りを感じる」の2問の平均を、ワーク・エンゲージメントの得点とします。自社の設問にこの2問を入れると、ストレスチェックの結果と比べやすくなります。
エンゲージメントサーベイのやり方:実施の5ステップ
初めて行う会社向けに、準備から結果の共有までを5つのステップで整理します。
ステップ1:目的と「結果の使い方」を決める
「若手の離職が続く理由を知りたい」など、目的を一文で決めます。具体的なほど設問を絞れます。
あわせて、結果を誰が見て、何に使い、何に使わないのかを決めます。特に「人事評価には使わない」「個人の回答は上司に見せない」の2点は、最初に経営者と合意しておきます。
ステップ2:設問と集計単位を決める
目的に合わせて設問を選び、部署・年代など、どの単位で集計するかを決めます。単位を細かくするほど分析はしやすくなりますが、少人数の集団では回答者が推測されやすくなります。一定人数未満の集団は結果を表示しない、という最小の集計人数もここで決めます。ストレスチェックの集団分析が原則10人以上を目安にしていることも参考になります。
ステップ3:社員に説明して実施する
実施前に、目的、回答時間、匿名かどうか、結果を誰がどこまで見るか、いつ共有するかを社員に伝えます。説明がないまま始めると、「会社にバレるのでは」と思われ、本音の回答が集まりません。回答期間は1〜2週間程度とし、勤務時間中に答えてよいことも伝えます。
ステップ4:結果を分析する
分析の基本は次の3つです。
- 領域ごとの点数を比べる:5つの領域のうち、どこが低いかを見る
- 集団ごとの差を見る:部署や年代によって、特に低いところがないかを見る
- 前回との変化を見る:2回目以降は、点数の高い・低いより、上がったか下がったかを重視する
ストレスチェックの集団分析と重ねると、「負担が大きいがやりがいは高い職場(燃え尽きに注意)」「負担は小さいがやりがいも低い職場(成長の機会や役割の見直しが必要)」のように、職場をより立体的にとらえられます。
ステップ5:結果を共有し、アクションプランを立てる
結果は、全社の傾向と会社として取り組むことを、回答期間の終了から1〜2か月以内に社員へ返すのが目安です。そのうえで部署ごとに1〜2個の改善策を決め、時期と担当者をはっきりさせます。一つを確実にやり切るほうが、次回の回答率と信頼につながります。
実施の頻度とタイミング
最初は年1回から始め、慣れてきたら間に短いパルスサーベイを挟むのが無理のない進め方です。繁忙期や人事評価の時期は避け、ストレスチェックと時期をずらすと、年に2回、社員の状態を見る機会をつくれます。
ここまでの手順は社内で進められます。ただ、点数の低い職場の社員が抱える悩みは上司や人事に話しにくいことも多く、社外の相談先がないと、課題が見えても手を打てないまま終わりがちです。社員の相談先づくりを検討する際の材料として、サービス資料をご用意しています。
資料ダウンロード
サーベイの「その後」の受け皿に。ココロチェックのサービス資料
エンゲージメントサーベイの結果の活かし方と改善策
サーベイは、結果を職場の改善に使えたときに初めて意味を持ちます。点数が低い部署が見つかったときの動き方です。
点数が低い職場は、まず話を聴く
点数は「どこで」何かが起きているかは教えてくれますが、「なぜ」までは教えてくれません。まず管理職や社員に話を聴いて背景を確かめます。
「誰が低い点をつけたのか」を探すのは厳禁です。小グループで「この結果をどう思うか」「何があれば働きやすくなるか」を話し合う場(ワークショップ)を設けると、改善策が現場から出やすくなります。
アクションプランの例
よくある結果と、それに対する改善策の例です。
- 成長の実感が低い:目標を少し努力すれば届く難易度に見直し、上司が行動の直後に何がよかったかを伝える
- 上司に相談しにくい:月1回の1対1の面談を定例にする。面談は評価の場と切り離す
- 方針に納得していない:経営者が方針と理由を自分の言葉で説明し、質問を受ける
- 仕事の量に偏りがある:担当業務を書き出し、特定の人への集中を見直す
- 休みを取りにくい:休暇の予定を先に共有するルールをつくり、上司が先に休む
白書でも、上司からの日常のフィードバックや、キャリアの希望を話し合う機会の大切さが示されています。面談で何を話せばよいか迷う管理職には、1on1で話すことと上司が使える質問が役立ちます。
管理職のラインケアや「言える職場」づくりにつなげる
エンゲージメントの低下は、メンタル不調の手前で表れることがあります。管理職が部下の「いつもと違う」様子に気づき、話を聴き、人事や専門家につなげれば、サーベイは不調の予防にも役立ちます。管理職に求める役割の整理は、ラインケアの進め方と管理職の役割で解説しています。
上司・同僚との関係が低い職場では、点数を上げようとするより、失敗や懸念を言っても責められない関係づくりから始めるほうが近道です。チームで取り組む方法は、心理的安全性の高い職場の特徴と高め方で紹介しています。
エンゲージメントサーベイの注意点:匿名性と「意味ない」を防ぐ
進め方を誤ると社員の不信を招き、かえって働きがいを下げてしまいます。特に注意したい点です。
匿名にする?記名にする?
匿名で行うのが一般的です。記名だと評価を気にして、本音より無難な回答が増えるからです。
記名式は個人ごとの変化を追えますが、その場合も個人の回答を見られる人を人事の担当者などに限り、上司には集団の結果だけを返すと決めて社員に説明しましょう。記名の回答は個人情報にあたるため、利用目的を事前に示し、その範囲で扱います。
「バレる」「個人が特定される」不安を防ぐ
少人数の会社では、匿名でも部署・年代・性別などを組み合わせると、誰の回答かが推測できることがあります。次の工夫で防ぎます。
- 最小の集計人数を決め、それより少ない集団の結果は表示しない
- 属性の質問は、集計に必要なものだけにする(年代は10歳刻みなど、大まかに)
- 自由記述は、そのまま上司に見せず、人事が要約して返す
- 回答データは人事の担当者だけが扱い、上司が閲覧できないようにする
ストレスチェックの集団分析も、2027年4月1日から「特定の個人を識別することができない方法で」行うことが省令に明記されます。社内のサーベイも同じ考え方で設計しておくと安心です。
人事評価に使わない、回答を強制しない
結果を社員本人や管理職の評価に直接使うと、回答が実態からずれていきます。「部署の点数を管理職の目標にする」と、部下に高い点をつけるよう働きかける、といった逆効果も起きがちです。回答は任意とし、答えなかったことで不利に扱わないことも伝えます。回答率を上げたいなら、強制より、前回の結果を受けて何を変えたかを示すことがいちばんの後押しになります。
「意味ない」「無駄」と言われる理由
「意味ない」と言われる原因の多くは、調査そのものではなく、その後の動き方にあります。
- 結果が社員に共有されない
- 結果を見ても、何も変わらない
- 設問が多すぎて、回答が負担になっている
- 点数を上げることが目的になり、現場の話を聴かない
- 点数が高ければよいと考え、働きすぎ(白書が相関を指摘するワーカホリズム)を見落とす
ストレスチェックが「意味ない」と言われる理由とよく似ており、ストレスチェックは意味ない?目的と効果を出す使い方の考え方がそのまま使えます。
ココロチェックで、測ったあとの「相談先」まで用意する
エンゲージメントサーベイで課題が見えても、点数の低い職場の社員が抱える悩みは、上司や人事には話しにくいものが少なくありません。産業保健の担当者がいない会社では、組織の状態を見る仕組みと、安心して話せる相談先の両方を社内だけで整えるのは簡単ではありません。
ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための、法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを、一つのサービスで支えます。
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測ることと相談できることがそろうと、社員の状態を「知って終わり」にせずに済みます。まずは無料の組織診断で、自社の状態を確かめてみませんか。
社員の状態を、部署ごとに知る
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エンゲージメントサーベイのよくある質問
エンゲージメントサーベイについて、人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. エンゲージメントサーベイとは簡単に言うと何ですか?
社員が仕事や会社にどれだけ前向きに関わっているかを、設問への回答で数値にする調査です。熱意や成長の実感、会社への信頼などを測り、組織の課題を見つけるために行います。
Q. エンゲージメントサーベイは匿名でも個人が特定されますか?
少人数の部署や属性の組み合わせによっては、匿名でも推測できることがあります。少人数の集団は表示しない、属性の質問を絞る、自由記述は人事が要約するといった工夫で防ぎ、結果を誰がどこまで見るかを事前に社員へ説明します。
Q. ストレスチェックとエンゲージメントサーベイの違いは何ですか?
ストレスチェックは法律で定められた検査で、ストレス要因や心身の反応を測り、不調の予防に使います。エンゲージメントサーベイは任意の調査で、働きがいなどの前向きな側面を測ります。80項目版のストレスチェックにはワーク・エンゲージメントの設問も含まれます。
Q. エンゲージメントサーベイはどのくらいの頻度で行えばよいですか?
決まった頻度はありません。年1回から始め、慣れてきたら間に5〜10問程度のパルスサーベイを挟むと、変化をとらえやすくなります。結果を返す前に次の調査が来るほど頻度を上げるのは避けましょう。
Q. 従業員が少ない中小企業でもエンゲージメントサーベイは必要ですか?
義務ではありませんが、人数が少ない会社ほど一人の離職の影響は大きくなります。ストレスチェックを80項目版にする、10問程度の短いサーベイを行う、といった小さな形から始めるのが現実的です。
まとめ:エンゲージメントサーベイは「測って、返して、変える」まで
エンゲージメントサーベイについて、要点を振り返ります。
- エンゲージメントサーベイは、社員の熱意や会社への信頼を測る任意の調査。ストレスチェックの集団分析が負担とリスクを見るのに対し、働きがいという前向きな側面を見る
- 質問項目は熱意、成長、上司・同僚との関係、会社への信頼、働く環境の5領域で考える。中小企業はストレスチェックの80項目版や短いサーベイから始めるとよい
- 結果は必ず社員に返し、改善策を一つずつ実行する。匿名性を守り、人事評価に使わず、点数の高さだけを目標にしない
エンゲージメントサーベイは、点数を集めるためではなく、職場を少しずつ変えていくための道具です。測る、返す、変えるを回していくことで、働きがいを感じられる職場に近づいていきます。
働きがいの手前にある、組織の今を知る
無料の組織診断で、組織の状態と部署ごとの傾向がわかります。サーベイやストレスチェックとあわせて、次の一手を考える材料にどうぞ。
