健康経営とは?中小企業のメリット・取り組み・始め方

健康経営とは?中小企業のメリット・取り組み・始め方

「取引先や金融機関から健康経営という言葉を聞くようになった」「うちのような小さな会社にも関係があるのだろうか」。経営者や人事・総務のご担当者から、こうした声をよく聞きます。

健康経営とは、従業員の健康づくりを福利厚生の「コスト」ではなく、会社の将来への「投資」と考え、経営の視点で計画的に取り組むことです。経済産業省が旗振り役となって広めている考え方で、法律上の義務ではありません。ただ、人手不足やメンタルヘルス不調が経営を左右するいま、従業員30〜100人ほどの中小企業こそ取り組む意味があります。始めるのに大きな費用は要らず、経営者の健康宣言と、加入している協会けんぽなどへの相談から一歩目を踏み出せます。

この記事では、経済産業省の資料をもとに、健康経営の定義から中小企業の始め方、メンタルヘルス対策との関係までを、産業医や保健師がいない会社の目線で整理しました。

この記事でわかること

  • 健康経営とは何か、経済産業省の定義と「投資」という考え方
  • 健康経営は義務か、厚生労働省の制度との関係
  • 中小企業が健康経営に取り組むメリットとデメリット
  • 健康経営の取り組み例と、中小企業の事例
  • 健康経営の始め方6ステップと、メンタルヘルス対策との関係
目次

健康経営とは?経済産業省の定義をわかりやすく解説

まずは、健康経営という言葉の意味と、国の位置づけを確認しましょう。社内で説明するときにも役立ちます。

健康経営とは(経済産業省の定義)

経済産業省は、健康経営を「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と説明しています。会社が理念にもとづいて従業員の健康に投資すると、従業員の活力や生産性が高まり、組織が活性化し、結果として業績の向上につながると期待される、という考え方です。

簡単に言えば、「社員が元気に働けることは、会社の業績を支える土台である」と経営者が考え、そのための取り組みを経営課題として扱うことです。健康経営で大切なのは、個々の施策を思いつきで並べるのではなく、自社の課題に合わせて計画し、振り返りながら続けることにあります。

健康経営は「コスト」ではなく「投資」という考え方

従業員の健康づくりは、これまで福利厚生や法令対応のための出費と見られがちでした。健康経営では、これを人材への投資ととらえます。経済産業省は、健康経営を人材を資本と考える「人的資本経営」とも結びつけて説明しており、2026年に公表した「中小企業支援者向け健康経営の推進支援ハンドブック」でも、健康経営を人的資本経営の土台として紹介しています。

投資と考えると、見るべきものも変わります。その先にある業績や企業価値の向上を見すえ、「いくら使ったか」だけでなく、「欠勤や離職が減ったか」「社員が力を出し切れているか」といった成果を確かめ、次の手を考えるようになります。

「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標

あまり知られていませんが、「健康経営」という言葉は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。経済産業省や横浜市など、健康経営を紹介する公的機関のページにも、その旨が注記されています。

自社の取り組みを紹介する文章で使うことは広く行われていますが、商品名やサービス名に使う場合は注意が必要です。

健康経営はいつから?国の取り組みの流れ

国の取り組みとしては、経済産業省が2014年度(平成26年度)に、東京証券取引所の上場企業から優れた会社を選ぶ「健康経営銘柄」を始めたのが大きな節目です。2016年度(平成28年度)には、中小企業も対象にした「健康経営優良法人認定制度」が始まりました。

この認定制度は年々広がり、2026年3月に発表された「健康経営優良法人2026」では、大規模法人部門で3,765法人、中小規模法人部門で23,085法人が認定されています。2025年度からは日本経済新聞社が認定事務局を担い、ポータルサイト「ACTION!健康経営」で情報発信や申請受付を行っています。認定基準や申請の手順は、健康経営優良法人の認定基準と申請手順で詳しく解説しています。

健康経営は義務?厚生労働省の制度との関係

健康経営に取り組むことを義務づける法律はありません。取り組むかどうかは、会社の判断に任されています。

一方で、経済産業省は健康経営の評価の枠組みで、定期健康診断やストレスチェックの実施、労働基準法・労働安全衛生法の順守を「法令遵守・リスクマネジメント」として位置づけています。厚生労働省が所管する法律上の義務を果たしたうえに、会社独自の健康づくりを積み上げるのが健康経営です。なお、厚生労働省も「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」を公表し、会社と健康保険組合などが連携して従業員の健康づくりを進めるよう促しています。

健康経営が注目される背景と、なぜ必要か

健康経営が広がった背景には、中小企業にも共通する経営の課題があります。3つの面から見ていきます。

人手不足と、働く人の高齢化

経済産業省の資料では、2050年にかけて日本の総人口は約2割減り、働く世代の人口は3割以上減ると見込まれています。社員が長く元気に働けるかが、会社の存続を左右します。

従業員30〜100人の会社では、一人が長く休むだけで現場が回らなくなります。採用で補いにくいほど、いまいる社員の健康を守る重みは増します。

メンタルヘルス不調が経営の課題になっている

厚生労働省の「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」によると、現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスを感じる事柄がある労働者は67.5%にのぼります。また、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業したか、退職した労働者がいた事業所は13.5%でした。

仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の労災は、令和7年度に支給決定が1,082件と過去最多になりました。メンタルヘルス不調は、本人のつらさだけでなく、休職や離職、労務トラブルを通じて会社にも大きな影響を与えます。健康経営は、こうした問題に予防の段階から向き合う枠組みでもあります。

「休んではいないが、力を出し切れない」損失

健康の問題による損失は、欠勤や休職だけではありません。出勤していても、心身の不調で本来の力を発揮できていない状態を「プレゼンティーイズム」と呼び、健康にかかわるコストの中で大きな割合を占めるという調査結果があります。目に見えにくい損失の大きさや測り方は、プレゼンティーイズムの損失と測り方で詳しく解説しています。

健康経営のメリットとデメリット

会社と従業員の双方にとってのメリットと、デメリットや「意味ない」と言われる理由を確認しておきましょう。

採用で選ばれやすくなる

経済産業省が紹介している就活生と転職者900人へのアンケート(2023年実施)では、企業が健康経営に取り組んでいるか、健康経営優良法人の認定を受けているかが、就職先を決める「決め手になる」と答えた人が約6割でした。働く職場に望むものの1位は「心身の健康を保ちながら働ける」ことでした。

健康経営優良法人に認定されると、ハローワークの求人票や採用サイト、名刺にロゴマークを載せられます。知名度で大企業と並びにくい中小企業には、採用で使いやすい材料です。

離職の防止と、社員の定着

経済産業省のハンドブックでは、健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)の回答をもとに、認定企業の離職率は10.1%、ブライト500・ネクストブライト1000の企業では9.0%で、従業員30〜99人の企業の平均13.6%を下回っていると紹介しています。

これは傾向を示す数字で、健康経営だけで離職が減るとは言い切れません。ただ、長時間労働の見直しや相談しやすい職場づくりなど、健康経営の取り組みの多くは、社員が辞めずに働き続けられる環境づくりと重なります。

社員の健康状態と、組織の活気

経済産業省の資料によると、健康経営優良法人(中小規模法人部門)の申請企業に「健康経営に取り組んだ効果」を尋ねた結果(令和6年度、複数回答)、多かった回答は次のとおりでした。

  • 従業員の健康状態の改善:81.6%
  • 企業ブランド・イメージの向上:70.8%
  • 従業員の生活習慣や健康に関するリテラシーの改善・向上:66.6%
  • 組織の活性化:60.6%

健康の面だけでなく、会社のイメージや職場の雰囲気にも良い変化を感じている会社が多いことがわかります。経済産業省の委託事業の分析でも、健康経営で上位の認定を受けている企業ほど、仕事にやりがいを感じて熱心に取り組む状態(ワーク・エンゲイジメント)が高い傾向が見られたと報告されています。従業員の側にとっても、再検査をすすめてもらえる、残業が減る、相談できる先があるといった変化は、働きやすさに直結します。

融資や補助金などのインセンティブ

健康経営優良法人に認定されると、日本政策金融公庫の融資で金利が優遇されたり、国の補助金の一部で審査の加点を受けられたりするほか、自治体によっては入札参加資格の審査で加点されることもあります。内容は年度や公募回、自治体によって変わるため、利用するときはその時点の案内で確認しましょう。

健康経営のデメリットと「意味ない」と言われる理由

一方で、次のような負担や注意点もあります。

  • 担当者の時間と手間がかかる。特にひとり人事の会社では、通常業務との両立が課題になる
  • 効果が出るまでに時間がかかる。経済産業研究所の分析では、利益率への効果は2年ほど遅れて現れる可能性が示されている
  • 健康情報を扱う場面が増えるため、プライバシーへの配慮がより重要になる
  • 認定を受ける場合は申請料がかかり、認定を続けるには毎年の申請が必要になる

「健康経営は意味ない」という声が出るのは、多くの場合、ロゴの取得やイベントの開催そのものが目的になり、社員の働き方や職場の状態が変わっていないときです。自社の課題を出発点にし、結果を振り返りながら続けることで、取り組みは意味を持ちます。

健康経営の取り組み内容と、中小企業の事例

健康経営で何をするかは、会社ごとに違います。ここでは、取り組みを組み立てるときの枠組みと、中小企業でも始めやすい取り組みの例を紹介します。

健康経営の取り組みの4つの側面

経済産業省のハンドブックは、健康経営を単発のイベントの寄せ集めではなく、次の4つの側面を順に回すものと説明しています。そのすべての土台に置かれるのが、健康診断の実施など法律で求められる基本を守ること(法令遵守)です。

  • 経営理念・方針:経営者が健康づくりに取り組むことを宣言し、社内と社外に発信する
  • 組織体制:健康づくりの担当者を決め、取り組みを経営会議の議題に載せる
  • 制度・施策の実行:健診結果などから自社の健康課題を見える化し、目標を決めて施策を実行する
  • 評価・改善:施策で課題が改善したかを確かめ、次の年度の計画に反映する

中小企業でも始めやすい健康経営の取り組み例

取り組み内容は幅広く、ユニークなものもありますが、まずは費用をかけずにできるものから選びましょう。

  • 健康診断:受診率100%を目指し、再検査や精密検査が必要な人に受診を呼びかける。受診のための時間を勤務扱いにする
  • 働き方:残業時間を部署ごと・人ごとに集計して偏りを見つける。有給休暇を取りやすい日を決める(働き方改革の取り組みとも重なる)
  • 心の健康:相談窓口を設けて繰り返し周知する。管理職向けに部下の不調に気づく研修を行う
  • 生活習慣:朝礼でのストレッチやウォーキングの呼びかけ、禁煙の支援、睡眠や食事の情報提供
  • 女性の健康・両立支援:女性特有の健康課題についての研修、治療や介護と仕事を両立するための社内ルールの整備

中小企業の健康経営の事例

経済産業省のハンドブックには、健康経営優良法人の取り組み事例集から、中小企業の例がいくつも紹介されています。たとえば次のような例です。

  • 従業員約80人の建設会社:業種や地域の違う4社で合同の禁煙プロジェクトを実施。喫煙率は36%から26.6%に下がり、欠勤のない社員の割合も42.1%から80.1%に増えた
  • 従業員約100人の製造会社:残業時間を部署・個人ごとに調べ、特定の社員に仕事が偏っていることを発見。部門長にデータを伝え、メンタルヘルス研修も行ったところ、残業時間が減り、職場の一体感が増した
  • 従業員約160人の宿泊業の会社:従業員満足度調査で心身の疲労の高さが判明。休館日の設定や有給休暇の取得促進、不安を抱える社員との個別面談などを進め、離職率は28%から11%に下がった

どの事例も、まず自社の課題を数字や調査で確かめ、それに合った施策を選んでいる点が共通しています。認定企業の取り組み事例集は「ACTION!健康経営」などで探せます。

大企業と中小企業の健康経営の違い

大企業の健康経営は約180問の「健康経営度調査」で評価され、専任部署や産業医を交えた体制で進めるのが一般的です。一方、中小企業向けの認定は「個社に合った優良な取組」を認めて健康経営のすそ野を広げることが目的とされ、より取り組みやすい内容です。大企業の取り組みをそのまままねるより、自社の規模に合った小さな施策を確実に続けるほうが現実的です。

中小企業の健康経営の始め方6ステップ

ここからは、健康経営を何から始めればよいかを、中小企業向けに6つのステップで紹介します。産業医や保健師がいない会社でも、外部の支援を使えば進められます。

ステップ1:経営者が健康宣言をする

最初に、経営者が「社員の健康づくりに取り組む」ことを言葉にし、社内に発信します。朝礼で話す、社内に掲示する、ホームページに載せるなどの方法があります。宣言文は長くなくてかまいません。たとえば次のような文面です。

  • 当社は、社員一人ひとりが心身ともに健康で、いきいきと働けることが会社の成長の土台であると考えます
  • 社員とその家族の健康づくりを経営の課題と位置づけ、働きやすい職場づくりに会社全体で取り組みます
  • 健康診断の受診と再検査の徹底、長時間労働の削減、相談しやすい職場づくりを重点として進めます

ステップ2:加入している協会けんぽ・健康保険組合に相談する

次に、自社が加入している保険者(協会けんぽの都道府県支部、または健康保険組合)に連絡し、「健康宣言事業」への参加方法を確認します。保険者によっては、健診データの提供や保健師の訪問などの支援も受けられます。将来、健康経営優良法人の認定を目指す場合も、保険者の健康宣言事業への参加が前提になります。

ステップ3:担当者を決め、経営の議題にする

健康づくりの担当者を決めます。ひとり人事の会社なら、人事・総務の担当者が兼ねる形で問題ありません。あわせて、取り組みの状況を月1回は経営会議で報告するなど、担当者任せにせず経営の議題に位置づけます。

ステップ4:自社の健康課題を見える化する

取り組みを選ぶ前に、自社の課題を確かめます。手元にある次のような情報が材料になります。

  • 健康診断の受診率と、再検査が必要な人の割合
  • 部署ごと・人ごとの残業時間と、有給休暇の取得率
  • 休職や欠勤、退職の状況
  • ストレスチェックの集団分析の結果(実施している場合)
  • 協会けんぽの「事業所カルテ」など、保険者が提供する健診・医療費のデータ

社員へのアンケートを行う場合は、回答が誰のものかわからない形にし、個人の結果を人事評価に使わないことを先に伝えておきましょう。自社のメンタルヘルスの体制がどこまで整っているかは、メンタルヘルス対策の取り組み度チェックで手軽に確かめられます。

ステップ5:目標と推進計画をつくる

見えてきた課題の中から、優先するものを1〜3つ選び、目標と取り組みを計画にまとめます。目標は、主観ではなく数字で確かめられるものにするのがポイントです。

  • 健康診断の受診率を100%にし、再検査の受診率を来年度までに80%にする
  • 月45時間を超える残業をする社員を、1年でゼロにする
  • 相談窓口を全社員に周知し、窓口を知っている社員の割合を90%以上にする
  • 有給休暇の取得率を、2年で全業種の平均並みに引き上げる

ステップ6:実行して、1年ごとに振り返る

計画に沿って取り組みを実行し、研修の参加記録や案内文などを残しておきます。1年たったら目標と結果を比べ、うまくいかなかった理由を次の年度の計画に反映します。

進め方に迷ったときは、東京商工会議所が認定する「健康経営アドバイザー」「健康経営エキスパートアドバイザー」の派遣や紹介を、地域の商工会・商工会議所で受けられる場合があります。従業員50人未満の事業場なら、医師や保健師による健康相談を無料で受けられる地域産業保健センターの使い方も知っておくと心強いでしょう。

6つのステップのうち、産業保健の担当者がいない会社が止まりやすいのは、ステップ4の「職場の状態をどう把握するか」と、計画に入れた「相談しやすい職場づくり」をどう形にするかです。社内の手だけで難しい部分を外部の仕組みで補う方法を、サービス資料にまとめています。

資料ダウンロード

健康経営の「相談先づくり」に。ココロチェックのサービス資料

健康経営とメンタルヘルス対策の関係

健康経営というと体の健康を思い浮かべがちですが、中小企業の現場で大きな課題になりやすいのは心の健康です。

健康経営の評価にもメンタルヘルスが含まれる

経済産業省は、健康経営の施策の例として、食生活の改善や運動、睡眠と並んで「メンタルヘルス不調者への対応」を挙げています。健康経営優良法人の認定基準にも、ストレスチェックや心の健康の保持・増進、研修、長時間労働への対応など、メンタルヘルスにかかわる項目が複数あります。

2028年4月のストレスチェック義務化と健康経営

これまで努力義務だった従業員50人未満の事業場でのストレスチェックは、改正労働安全衛生法により、2028年4月1日から義務になります。健康経営に取り組む中で、いまのうちからストレスチェックの実施体制を整えておけば、法律への対応と健康経営の両方の準備を同時に進められます。50人未満の会社に求められることや準備の進め方は、ストレスチェック義務化の対象と準備にまとめています。

メンタルヘルス対策を健康経営に組み込むコツ

厚生労働省の指針は、職場のメンタルヘルス対策を、セルフケア、管理職によるラインによるケア、社内の担当者によるケア、社外の専門家によるケアの「4つのケア」で進めるよう示しています。健康経営の推進計画とメンタルヘルスの計画を別々に作るのではなく、1つの計画にまとめて管理すると、取り組みが重ならず担当者の負担も減ります。4つのケアの具体例や何から始めるかは、職場のメンタルヘルス対策の進め方で解説しています。

気をつけたいのが健康情報の扱いです。心の健康に関する情報を本人の同意なく集めたり、上司や同僚に伝えたりしてはいけません。会社が把握するのは、部署単位の傾向にとどめるのが基本です。

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体の健康には健診データや保険者の支援を使えますが、心の健康は社内だけでは手が届きにくい分野です。職場のどこにストレスが集まっているかがわからない、社員が上司や人事には話しにくい悩みを相談できる先がない、という悩みが残りがちです。

ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための、法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを、一つのサービスで支えます。

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健康経営のよくある質問

健康経営について、経営者や人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 健康経営とは簡単に言うと何ですか?

社員の健康づくりを、会社の将来への投資と考えて、経営の視点で計画的に取り組むことです。経済産業省は「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と説明しています。

Q. 健康経営は義務ですか?

健康経営を義務づける法律はありません。ただし、健康診断やストレスチェック(50人以上の事業場、2028年4月からは50人未満も)など、労働安全衛生法で決まっている義務は、健康経営の土台として必ず守る必要があります。

Q. 健康経営と健康経営優良法人の違いは何ですか?

健康経営は、社員の健康づくりを経営として進める考え方や取り組みそのものです。健康経営優良法人は、健康経営に優れた取り組みをしている法人を国の仕組みで認定する制度です。認定を受けなくても健康経営には取り組めます。

Q. 健康経営は従業員が何人の会社から取り組めますか?

人数の下限はなく、数人の会社でも取り組めます。健康経営優良法人の中小規模法人部門も従業員1人以上から申請できます(業種ごとの上限あり)。小さな会社ほど、一人の不調が業務に与える影響が大きいため、取り組む意味があります。

Q. 健康経営にかかる費用はどれくらいですか?

健康宣言や担当者の決定、残業の見直し、公的な無料ツールの活用などは、ほとんど費用をかけずに始められます。費用がかかるのは、外部サービスや設備の導入、認定の申請料などで、課題の優先順位に沿って判断しましょう。

まとめ:健康経営は自社の課題を知ることから始める

健康経営について、要点を振り返ります。

  • 健康経営とは、社員の健康づくりを会社への投資と考え、経営の視点で計画的に取り組むこと。法律上の義務ではないが、健診やストレスチェックなどの法令順守が土台になる
  • 中小企業にとっては、採用や定着、組織の活性化に役立つ取り組み。効果が出るまで時間がかかるため、ロゴの取得ではなく自社の課題を出発点にする
  • 始め方は、経営者の健康宣言、保険者への相談、担当者の決定、課題の見える化、目標と計画、振り返りの6ステップ。メンタルヘルス対策も1つの計画に組み込む

健康経営は大企業だけのものではありません。社員の顔が見える中小企業だからこそ、職場の課題に合った手を素早く打てます。ただ、心の健康は健診の数字のようには見えにくい分野です。部署ごとの傾向がわかれば、何から手をつけるかを決めやすくなります。

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この記事を書いた人

はたらくこころ研究所 編集部のアバター はたらくこころ研究所 編集部 運営:株式会社remental

はたらくこころ研究所は、株式会社remental が運営する、職場のメンタルヘルスの情報メディアです。編集部では、産業医や保健師などの産業保健の担当者がいない会社で人事・総務・経営を担う方に向けて、ストレスチェック、休職・復職、ハラスメント対策、管理職のラインケアなどの実務をまとめています。
法令や制度に関する記事は、厚生労働省など公的機関が公表している情報をもとに作成し、制度の改正にあわせて見直しています。

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