ストレスチェックの面接指導の手順|高ストレス者が出たら

ストレスチェックの面接指導の手順|高ストレス者が出たら

「ストレスチェックで高ストレス者が出たけれど、面談は誰に頼めばいいの?」「うちには産業医がいないのに、どうすれば?」。ストレスチェックを実施したあと、こうした場面で手が止まる人事・総務のご担当者は少なくありません。

ストレスチェックの面接指導は、高ストレスと判定された従業員が申し出たときに、会社が医師による面談を行う仕組みです。申し出があれば、会社には面接指導を行う義務があります。期限の目安もあるため、高ストレス者が出てから慌てて頼み先を探すと、間に合わないことがあります。

この記事では、厚生労働省のマニュアルと通達をもとに、面接指導の申し出を受けてから就業上の措置を決めるまでの手順を、産業医がいない会社の目線で整理しました。

この記事でわかること

  • ストレスチェックの面接指導と、ほかの面談との違い
  • 高ストレス者が申し出てから、措置を決めるまでの7つのステップ
  • 産業医がいない会社が、面接指導を誰に頼めるか
  • 高ストレス者を放置したときのリスクと、申し出ない人への対応
  • 費用、情報の扱い、不利益な取扱いの禁止など会社の注意点
目次

ストレスチェックの面接指導とは

まず、面接指導がどんな制度で、会社に何が求められているのかを確認しましょう。ここを押さえておくと、後の手順の意味がわかりやすくなります。

面接指導は「医師による面談」

ストレスチェックの面接指導は、労働安全衛生法第66条の10にもとづく、医師による面談です。医師が本人の勤務の状況やストレスの状態、心身の状況を確認し、ストレスへの対処のしかたを助言したり、必要に応じて医療機関の受診をすすめたりします。

面接指導は病気を診断したり治療したりする場ではありません。目的は、高ストレスの状態がメンタルヘルス不調に進むのを防ぐことです。そのため、面談をするのは精神科医や心療内科医でなくてもよく、厚生労働省のマニュアルでは、職場の事情を知る産業医などの医師が望ましいとされています。

高ストレス者の決まり方

面接指導の対象になるのは、ストレスチェックで高ストレス者に選ばれ、さらに実施者(ストレスチェックを実施する医師や保健師など)が「面接指導が必要」と判断した人です。

高ストレス者は、社内ルールで決めた基準で選びます。厚生労働省のマニュアルでは、57項目の調査票を使う場合の基準の例として次の2つを示しており、どちらかにあてはまる人を高ストレス者とします。調査票の構成や項目数の違いは職業性ストレス簡易調査票の解説で整理しています。

  • 「心身のストレス反応」(29項目)の合計点が77点以上
  • 「仕事のストレス要因」と「周囲のサポート」(計26項目)の合計点が76点以上で、かつ「心身のストレス反応」の合計点が63点以上

この例では、高ストレス者の割合はおおむね全体の10%程度になるとされています。なお、点数で自動的に判定するのはかまいませんが、面接指導が必要かどうかは、実施者が確認して判断する必要があります。

会社に義務づけられていること

面接指導について、会社(事業者)に課されている主な義務は次のとおりです。

  • 対象者から申し出があったら、医師による面接指導を行う
  • 面接指導の結果を記録し、5年間保存する
  • 医師から、就業上の措置についての意見を聴く
  • 医師の意見をふまえ、必要に応じて仕事の内容や時間を調整する
  • 申し出をしたことを理由に、不利益な取扱いをしない

一方で、面接指導を受けるかどうかは本人の選択です。会社が受けるよう命じることはできません。

ストレスチェックの面談と、ほかの面談との違い

「ストレスチェックの面談」と一口にいっても、法律にもとづく面接指導と、それ以外の面談があります。混同すると、義務を果たしたつもりで果たせていないことがあるため、違いを整理しておきます。

保健師や心理職の面談は面接指導にならない

法律上の面接指導は、医師が行うものに限られます。保健師や公認心理師、臨床心理士などとの面談は、本人にとって大切な相談の場になりますが、面接指導の代わりにはなりません。

ただし、厚生労働省のQ&Aでは、実施者が高ストレス者に補足的な面談を行い、その結果を参考に面接指導の対象者を絞り込む方法も認められています。心理職などが補足的な面談を担う場合は、あらかじめ実施事務従事者に選び、そのことを従業員に知らせておく必要があります。

長時間労働の面接指導とは兼ねられる

長時間労働による面接指導と、ストレスチェックの面接指導の両方にあてはまる人は、1回の面談でまとめて行ってかまいません。その場合は、両方で確認すべき事項を医師に確認してもらい、記録や意見書にも両方の内容を残します。

高ストレス者の面接指導の手順

ここからは、高ストレス者から申し出があってから、措置を決めて記録を残すまでの流れを、7つのステップで見ていきます。期限の目安は、厚生労働省の通達で示されているものです。

ステップ1:申し出の窓口と方法を決めておく

ストレスチェックの結果を本人に通知する時点で、面接指導の対象者には、申し出の窓口と方法が伝わっている必要があります。そのため、実施前に次の点を社内ルールで決めておきます。

  • 申し出の受付窓口(人事担当者、またはストレスチェックの委託先)
  • 申し出の方法(書面や電子メールなど記録が残る方法)
  • 申し出の期限の目安(結果の通知からおおむね1か月以内)
  • 申し出をすると、面接指導の対象者であることが会社に伝わること
  • 申し出や面接指導を理由に、不利益な扱いはしないこと

小規模事業場向けのマニュアルでは、会社に直接ではなく、委託先を経由して申し出られるようにする方法も紹介されています。周りに知られずに申し込める手順にしておくと、申し出のハードルが下がります。

面接指導の申出書には、法令で決まった様式はありません。社内で用意する場合は、次のような項目があれば足ります。

  • 申し出の日付
  • 氏名、所属部署、連絡先
  • 面接指導を希望する旨
  • 希望する日時や、オンラインか対面かの希望
  • 申し出により面接指導の対象者であることが会社に伝わることへの確認欄

ステップ2:申し出を受け付け、対象者かを確認する

申し出を受けたら、その人が面接指導の対象者かどうかを確認します。方法は、本人からストレスチェックの結果を出してもらうか、実施者に該当するかどうかを問い合わせるかのどちらかです。

申し出をした人は、結果を会社に提供することに同意したものとして扱ってかまわないとされています。ただし、そのことを事前に従業員へ知らせておくことが条件です。申し出の記録は、5年間残しておくよう求められています。

ステップ3:医師を手配し、日程を決める

面接指導は、申し出からおおむね1か月以内に行います。産業医がいる会社は産業医に、いない会社は、地域産業保健センターや委託先などに依頼します(頼み先の選び方は次の章で解説します)。

日時は原則として就業時間内に設定し、本人が受けやすいよう曜日や時間帯に配慮します。職場を離れることになるため、理由までは伝えなくても、上司の理解を得ておくことも大切です。

ステップ4:医師に勤務の情報を渡す

面接指導の前に、会社から医師へ、本人の働き方に関する情報を渡します。厚生労働省のマニュアルでは、次のような情報が挙げられています。

  • 氏名、年齢、所属部署、役職など
  • 個人のストレスチェックの結果
  • ストレスチェック直前1か月の労働時間、労働日数、深夜業の回数、業務の内容
  • 定期健康診断などの結果
  • ストレスチェックを実施した時期が繁忙期だったかどうか

個人のストレスチェック結果は、委託先から封をした状態で取り寄せて医師に送るか、本人に持参してもらうなど、人事担当者が中身を見ない方法で渡します。

ステップ5:面接指導を行う

面接の場所は、周りの目を気にせず話せる部屋を選びます。テレビ電話などの情報通信機器を使った面接指導も、厚生労働省の通達に沿えば認められています。ただし、映像のない電話だけの面接指導は認められていません。また、医師が必要と判断した場合は対面で行います。

面接では、医師が勤務の状況、心理的な負担の状況、そのほかの心身の状況を確認し、本人へ助言や受診のすすめを行います。

ステップ6:医師の意見を聴く

面接指導のあと、遅滞なく、遅くとも1か月以内に、医師から就業上の措置についての意見を聴きます。本人の状態から急いで対応すべきときは、できるだけ早く聴く必要があります。

医師の意見は、次の3つの区分で示されるのが一般的です。

  • 通常勤務:今のままの勤務でよい
  • 就業制限:残業の制限、出張の制限、作業の転換、深夜業の減少など、勤務に制限を加える
  • 要休業:休暇や休職などで、一定期間勤務を休む

必要に応じて、職場環境の改善についての意見も述べられます。

ステップ7:就業上の措置を決め、記録を5年保存する

医師の意見をふまえ、必要があれば就業上の措置を決めます。決める前に本人の意見を聴き、話し合って了解が得られるよう努めます。措置を進めるには、プライバシーに配慮しつつ、直属の上司に目的と内容を説明して理解を得ることも欠かせません。

面接指導の結果は、実施日、本人の氏名、医師の氏名、勤務の状況、心理的な負担の状況、心身の状況、医師の意見を記した記録として5年間保存します。医師の報告書が必要な事項を満たしていれば、それをそのまま保存してもかまいません。報告書や意見書の様式は、こころの耳の長時間労働者、高ストレス者の面接指導についてのページで公開されています。

措置のあと、状態がよくなってきたら、医師の意見を聴きながら通常の勤務に戻していきます。医師の意見が「要休業」だったときの進め方は、休職の手続きを会社側の流れで解説した記事を参考にしてください。

ここまでの7ステップは、面接指導を申し出た人への対応です。実際には、申し出をためらう高ストレス者や、面接のあとも継続して話を聞いてほしい人への受け皿をどう用意するかが、人事・総務の悩みどころになります。社外の相談先をあわせて検討する際の材料として、サービス資料もご用意しています。

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産業医がいない会社は面接指導を誰に頼むか

従業員50人未満の事業場には産業医の選任義務がないため、面接指導の頼み先がないことが最大の悩みになりがちです。2028年4月1日からは50人未満の事業場もストレスチェックが義務になり、面接指導の義務もあわせて生じます。施行までのスケジュールはストレスチェック義務化の解説で確認し、早めに頼み先を決めておきましょう。

地域産業保健センター(無料)

50人未満の事業場は、地域産業保健センター(地さんぽ)に依頼すると、登録された産業医による面接指導を無料で受けられます。運営は独立行政法人労働者健康安全機構で、おおむね労働基準監督署の管轄ごとに窓口があります。サービスの概要は労働者健康安全機構の地域窓口のページで確認できます。

小規模事業場向けのマニュアルでは、面接指導の対象者が決まった時点で申し込み、医師の手配や日程の調整はセンターの窓口が行うとされています。面接後は、面接指導の結果と医師の意見書がセットで会社に届きます。利用回数や予約の取りやすさは地域によって違うため、申込の手順とあわせて地域産業保健センターの使い方も確認しておくと安心です。

ストレスチェックの委託先

ストレスチェックを外部に委託している場合、委託先が面接指導までメニューとして用意していることがあります。費用は委託先との契約で決まります。厚生労働省の小規模事業場向けマニュアルでも、委託先を選ぶ段階で面接指導の頼み先もあわせて決めておくよう示されています。

近くの医師と契約する

地域の医療機関や、嘱託で産業医を引き受けている医師と個別に契約する方法もあります。外部の医師に頼む場合も、産業医の資格を持つ医師が望ましいとされています。

頼み先を選ぶときの目安

どこに頼むかは、次の点を比べて決めると迷いにくくなります。

  • 申し出から1か月以内に面接を受けられるか
  • 結果と意見書を、期限内に会社へ出してもらえるか
  • オンラインでの面接に対応しているか
  • 継続して相談したい人がいたとき、続けて対応してもらえるか

委託先を面接指導まで含めて比べるときは、ストレスチェックの外部委託の費用相場と選び方の観点も使えます。

ストレスチェックで高ストレス者を放置するリスク

高ストレス者が出ても、本人が申し出なかったり、会社が手配を先送りしたりすると、結果として「放置」に近い状態になります。どんなリスクがあるのかを整理しておきましょう。

申し出を受けて動かないのは法令違反

申し出があったのに面接指導を行わないことは、労働安全衛生法の義務に反します。面接指導をしなかったこと自体への罰則は定められていませんが、労働基準監督署の是正指導の対象になります。

また、50人以上の事業場は、労働基準監督署に提出する報告書に面接指導を受けた人数も記入します。この報告を怠ると50万円以下の罰金の対象です(労働安全衛生法第120条)。50人未満の事業場は、この報告は不要です。

安全配慮義務を問われるおそれ

会社には、従業員が心身ともに安全に働けるよう配慮する「安全配慮義務」があります。高ストレスの申し出を受けながら対応しなかったり、医師の意見に沿った措置をとらなかったりして、その後に従業員が不調になった場合、会社が不調の兆しを知りながら手を打たなかった事情として見られる可能性があります。メンタル不調で会社の責任が問われる場面は、安全配慮義務とメンタル不調の関係にまとめています。

申し出ない高ストレス者も放置しない

実際には、高ストレスと判定されても面接指導を申し出ない人が多くいます。厚生労働省が2017年に公表した実施状況(50人以上の事業場、2017年6月末時点)では、ストレスチェックを受けた人のうち医師の面接指導を受けたのは0.6%でした。背景には「会社に知られたくない」「大げさにしたくない」という気持ちがあると考えられます。

厚生労働省のマニュアルでは、高ストレスの状態で放置されないよう、次のような対応が望ましいとしています。

  • 実施者や実施事務従事者から、結果の通知後に改めて申し出をすすめる
  • 面接指導の申し出窓口とは別に、保健師や心理職などに相談できる窓口を案内する
  • 相談の内容が会社に知られないことを、はっきり伝える

公的な窓口として、厚生労働省のこころの耳の相談窓口(電話・SNS・メール、無料)を案内する方法もあります。

なお、高ストレス者だと会社が知っている人に会社から申し出をすすめることもできますが、強要にならないよう注意が必要です。

高ストレス者への案内文(面接指導の勧奨)の例文

結果の通知とあわせて送る案内文や、通知後しばらくしてから送る勧奨の文面は、実施者や委託先の名前で出すと、会社に知られる不安をやわらげられます。厚生労働省のストレスチェック実施プログラムの配布資料にも勧奨文書の例がありますが、自社向けには次のような文面が使えます。

  • 件名:ストレスチェック結果に関するご案内
  • 今回のストレスチェックで、あなたは「医師による面接指導を受けることをおすすめする」という結果でした。
  • 面接指導では、医師があなたの働き方や心身の状態をうかがい、ストレスへの対処のしかたを一緒に考えます。治療や診断を行う場ではありません。
  • 受けるかどうかは、あなたご自身が決められます。受けなかったことで不利益な扱いを受けることはありません。
  • 申し出をすると、面接指導の対象者であることと、医師の意見(勤務上の配慮の要否)が会社に伝わります。面接で話した内容の詳細は、あなたの同意なく会社に伝わりません。
  • 申し出の窓口:〇〇(実施者または委託先の名称・連絡先)。結果の通知からおおむね1か月以内にお申し出ください。
  • 面接指導以外の相談先:〇〇(社外の相談窓口の名称・連絡先)。こちらへの相談内容は会社に伝わりません。

高ストレス者の面談で会社が気をつけること

面接指導は、本人が安心して受けられることが何より大切です。手順に沿って進めていても、情報の扱いや処遇を誤ると、制度そのものへの信頼を失います。

不利益な取扱いは禁止

申し出をしたことや、面接指導の結果を理由に、本人に不利益な扱いをしてはいけません。厚生労働省の指針では、たとえば次のような扱いが禁じられています。

  • 解雇する
  • 期間を定めて雇う人の契約を更新しない
  • 退職をすすめる
  • 不当な目的での配置転換や役職の変更

ストレスチェックの結果だけを理由にした不利益な扱いも、同じく認められません。

会社が知ってよい情報の範囲

医師から会社に伝えられるのは、就業上の措置に必要な最小限の情報です。診断名や検査値、具体的な訴えの内容など、詳しい医学的な情報は会社に提供されず、会社から求めてもいけません。

社内で共有する範囲も、措置を進めるために必要な人に限ります。面接指導の事務にかかわった人には、罰則つきの守秘義務があります。

費用と時間の扱い

面接指導の費用は、会社が全額負担します。健康保険を使った保険診療として扱うことはできません。

面接指導を受ける時間の賃金は、法律で一律に決まってはおらず、労使で話し合って決めるものとされています。ただし、厚生労働省は、会社が賃金を支払うことが望ましいとしています。

ココロチェックで、面接指導の手前と後の相談先を用意する

面接指導は、高ストレス者を医師の目につなぐ大切な仕組みです。ただ、申し出をためらう人や、面接のあとも継続して話を聞いてほしい人の受け皿までは、面接指導だけでは用意しきれません。

ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための、法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を「測る」ところから、社員が専門家に相談して「癒す」ところまでを、一つのサービスで支えます。

  • 組織の状態を測る:設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる組織診断を無料で用意しています
  • 社員の相談先になる:公認心理師・臨床心理士などの専門家に、オンラインで1回30分から相談できます。面接指導を申し出にくい高ストレス者や、面談のあとも話を聞いてほしい人の相談先になります
  • 人事に個人の情報は渡さない:会社が見られるのは組織単位の傾向だけで、誰が相談したかは本人の同意なく伝わりません

医師の面接指導とあわせて、気軽に話せる相談先を用意しておくと、高ストレス者を放置しない体制に近づきます。まずは無料の組織診断で、自社の状態を確かめるところから始めてみませんか。

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ストレスチェックの面接指導のよくある質問

最後に、ストレスチェックの面接指導について、人事・総務のご担当者からよく寄せられる質問にお答えします。

Q. 高ストレス者は面接指導を必ず受けなければいけませんか?

いいえ。面接指導を受けるかどうかは本人の選択で、会社が強制することはできません。会社にできるのは、申し出しやすい手順を整え、受けるようすすめることです。受けない人には、面接指導以外の相談窓口を案内しておきましょう。

Q. ストレスチェックの面談は産業医でなくてもよいですか?

法律上の面接指導は医師が行う必要がありますが、産業医に限られてはいません。産業医がいない50人未満の事業場は、地域産業保健センターの登録産業医に無料で頼めます。外部の医師に頼む場合も、産業医の資格がある医師が望ましいとされています。

Q. 面接指導はオンラインでもできますか?

できます。テレビ電話など、本人の様子を把握しながら円滑にやりとりできる方法であれば、情報通信機器を使った面接指導が認められています。ただし、映像のない電話だけの面接指導は認められていません。

Q. 高ストレスと判定されたことは会社に知られますか?

ストレスチェックの個人の結果は、本人の同意がなければ会社に伝わりません。ただし、面接指導を申し出ると、面接指導の対象者であることや、医師の意見は会社に伝わります。会社はこの点を事前に従業員へ知らせておく必要があります。

Q. 面接指導の費用は誰が負担しますか?

会社が全額負担します。面接指導は法律で会社に義務づけられているもので、健康保険を使うことはできません。地域産業保健センターを利用する場合、50人未満の事業場は無料です。

Q. 面接指導の結果は上司に伝わりますか?

会社に伝わるのは、就業上の措置に必要な範囲の医師の意見です。残業の制限や配置の調整などを行うときは、措置を進めるために直属の上司へ目的と内容を説明しますが、診断名や面接で話した詳しい内容まで伝える必要はありません。上司に伝える範囲は、本人の意見を聴いたうえで最小限にしましょう。

まとめ:ストレスチェックの面接指導は「頼み先」を先に決めておく

ストレスチェックの面接指導について、要点を振り返ります。

  • 高ストレス者から申し出があれば、会社はおおむね1か月以内に医師の面接指導を行い、その後1か月以内に医師の意見を聴いて措置を決める
  • 産業医がいない会社は、地域産業保健センター、委託先、近くの医師のいずれかを、ストレスチェックの実施前に頼み先として決めておく
  • 申し出ない高ストレス者も放置せず、面接指導以外の相談窓口を案内し、不利益な取扱いや情報の扱いに注意する

面接指導は、高ストレスの社員が不調になる前に手を打てる大切な機会です。申し出を受けてから慌てないよう、頼み先と社内の手順を先に整えておきましょう。

面接指導の前に、自社の状態を確かめる

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この記事を書いた人

はたらくこころ研究所 編集部のアバター はたらくこころ研究所 編集部 運営:株式会社remental

はたらくこころ研究所は、株式会社remental が運営する、職場のメンタルヘルスの情報メディアです。編集部では、産業医や保健師などの産業保健の担当者がいない会社で人事・総務・経営を担う方に向けて、ストレスチェック、休職・復職、ハラスメント対策、管理職のラインケアなどの実務をまとめています。
法令や制度に関する記事は、厚生労働省など公的機関が公表している情報をもとに作成し、制度の改正にあわせて見直しています。

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