「せっかく育ってきた若手が、入社1年もたたずに辞めてしまった」「ある朝、退職代行から電話がかかってきた」。従業員30〜100人の会社で人事・総務を担当していると、若手社員の離職は採用の苦労が一度に消える、重い出来事です。
若手社員の離職理由として公的な調査で多いのは、労働時間・休日などの労働条件、職場の人間関係、賃金、そして「仕事が自分に合わない」です。ただし、入社して数か月で辞める人と、数年たって辞める人とでは理由の重みが違います。会社にできるのは、若手をひとくくりにせず、辞める時期と理由に合わせて手を打つことです。
この記事では、厚生労働省の調査をもとに若手社員の離職理由を整理し、会社ができる対策、退職代行を使われたときの対応、離職コストの計算の考え方までを、人事・管理職の目線でまとめました。
この記事でわかること
- 新卒の3年以内離職率と、会社の規模による差
- 公的データで見る若手社員の離職理由と、辞める時期による違い
- 若手の離職を防ぐために会社ができる5つのステップ
- 退職代行を使われたときに会社が確かめることと、手続きのチェックリスト
- 離職コストの計算方法と、試算の例
若手社員の離職の現状:3年以内離職率と会社規模の差
まずは、若手の離職がどのくらい起きているのかを、厚生労働省の統計で確認しましょう。自社の数字と比べる物差しになります。
新卒の3年以内離職率は大卒33.8%・高卒37.9%
厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(2025年10月24日公表)によると、2022年3月に卒業して就職した人のうち、3年以内に辞めた人の割合は、大学卒で33.8%、高校卒で37.9%でした。前の年と比べると大学卒は1.1ポイント、高校卒は0.5ポイント下がりましたが、大卒の3人に1人が3年以内に最初の職場を離れる状態が続いています。
公表は毎年秋で、2026年10月14日時点ではこの数字が最新です。
従業員30〜99人の事業所では4割を超える
同じ統計を事業所の規模別に見ると、規模が小さいほど離職率が高くなります。
- 5〜29人:大学卒52.0%、高校卒54.6%
- 30〜99人:大学卒41.9%、高校卒45.2%
- 100〜499人:大学卒33.9%、高校卒36.7%
- 1,000人以上:大学卒27.0%、高校卒26.3%
従業員30〜99人の事業所では、大卒・高卒とも4割を超えます。小さな会社では若手1人の比重が大きく、辞めれば現場の負担も採用の手間もすぐに表に出ます。
「若手」をひとくくりにしない
若手社員といっても、新卒で入った人、20代後半で転職してきた人、正社員とそれ以外の人では、置かれた状況が違います。後で見る調査でも、年齢や学歴、雇用形態によって辞めた理由の割合はかなり異なります。「最近の若者はすぐ辞める」と世代でまとめず、統計は傾向をつかむために使い、対策は自社の若手の声から考えるのが近道です。
若手社員の離職理由:公的データで見る上位の理由
若手社員の離職理由を知るには、厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査」(2024年9月25日公表)が役に立ちます。5年ごとの調査で、これが最新です。
初めての会社を辞めた理由の上位は労働時間・人間関係・賃金
この調査では、学校を出て初めて勤めた会社で今も働いている若年労働者は55.5%、すでに辞めている人は42.7%でした。辞めた人に理由を3つまで聞いた結果の上位は次のとおりです。
- 労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった:28.5%
- 人間関係がよくなかった:26.4%
- 賃金の条件がよくなかった:21.8%
- 仕事が自分に合わない:21.7%
- ノルマや責任が重すぎた:15.2%
- 結婚、子育てのため:12.1%
- 会社に将来性がない:11.5%
- 健康上の理由:9.4%
上位の4つは、どれも会社の側で見直せる余地があります。とくに労働時間と人間関係は、仕事の割り振りや上司の関わり方で変えられる部分です。
辞めるまでの期間で離職理由は変わる
同じ調査を、初めての会社に勤めていた期間別に見ると、離職理由の順番が入れ替わります。
- 3か月未満で辞めた人:人間関係がよくなかった52.3%、仕事が自分に合わない42.1%、労働時間・休日・休暇の条件40.8%
- 6か月〜1年未満で辞めた人:人間関係37.4%、仕事が自分に合わない34.6%、労働時間などの条件32.4%
- 2〜3年未満で辞めた人:労働時間などの条件30.3%、賃金の条件30.0%、人間関係23.1%
入社直後の離職では、職場になじめなかったことや、思っていた仕事との違いが大きな理由になっています。入社前の期待と実際の違いに戸惑う「リアリティショック」と重なる結果です。2〜3年たつと、働き方や賃金の比重が高くなります。入社1年目は受け入れと人間関係、2年目以降は働き方と処遇、と時期で打つ手を分けて考えましょう。
今いる若手が転職を考える理由
辞めた人だけでなく、今働いている若手の気持ちも見ておきましょう。同じ調査では、若年正社員のうち今後「転職したいと思っている」人は31.2%で、前回(2018年)の27.6%から増えました。転職したい理由(複数回答)は、賃金の条件がよい会社にかわりたい59.9%、労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい50.0%、仕事が自分に合った会社にかわりたい41.9%の順でした。
転職を考えていてもすぐ辞めるとは限りませんが、3人に1人が「よそも見ている」状態だと受け止めておきましょう。
退職面談の理由と本音がずれるわけ
退職を申し出た若手に理由を聞くと、「家庭の事情」「やりたいことが見つかった」など、角の立たない答えが返ってきがちです。最後に職場ともめたくない、上司を責めたくないという気持ちがあるため、人間関係などの本当の理由は退職面談では出にくいものです。働いているうちに声を拾う仕組みと組み合わせましょう。辞める前に出やすい変化は、仕事辞める人の前兆チェックリストにまとめています。
若手のメンタル不調と離職
離職理由のうち「健康上の理由」は9.4%で、3か月未満で辞めた人では16.1%と高くなります。厚生労働省の「令和7年労働安全衛生調査(実態調査)」では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1か月以上休業した労働者か、退職した労働者がいた事業所は13.5%でした。
入社1年目の春から初夏にかけての見守り方は、5月病の対策で詳しく解説しています。体調の変化に気づいたら、退職の話より先に、休むことや専門家への相談を勧めましょう。
若手社員の離職を防ぐために会社ができること:対策5ステップ
会社全体の離職防止の考え方は、離職防止の進め方で整理しています。ここでは若手に絞って、順番に進められる5つのステップを紹介します。
ステップ1:辞めた理由と、残っている若手の声を集める
まず、過去2〜3年に辞めた若手の入社時期、辞めた時期、配属先、退職時に聞いた理由を一覧にします。人数が少なくても、離職が特定の部署や時期に偏っていないかは見えてきます。
あわせて、今いる若手の声を集めます。無記名のアンケートや、人事との面談など、上司を通さない経路を用意すると本音が出やすくなります。聞いてみたい項目の例です。
- 入社前に聞いていた仕事と、実際の仕事に違いはあるか
- 困ったときに相談できる人が職場にいるか
- 残業や休日の取りやすさに不満はあるか
- 自分の成長を感じられているか
- 今の仕事を続けたいと思う理由は何か
最後の「続けたい理由」は、会社が守るべきものを知る手がかりになります。
ステップ2:入社前の説明と配置で、ミスマッチを減らす
3か月未満で辞めた人の4割以上が「仕事が自分に合わない」を挙げていることからも、入社前の期待とのずれは早期離職の大きな原因です。求人や面接では、仕事のよい面だけでなく、繁忙期の残業や地道な作業などの大変な面も具体的に伝えましょう。
新卒の募集では、青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)第13条により、募集・採用の状況や、研修などの能力開発、職場への定着の取り組みといった職場の情報を提供するよう努めること、応募者から求めがあれば提供することが会社に求められています。数字を隠すより、定着の取り組みとあわせて正直に示すほうが、入社後のずれは小さくなります。
ステップ3:最初の3か月の受け入れ方を決めておく
入社直後の離職理由の1位は人間関係です。配属先任せにせず、最初の3か月の受け入れ方を会社として決めておきましょう。
- 仕事を教える担当者と、仕事以外の相談に乗る担当者を決める(できれば別の人にして、相談の逃げ道を残す)
- 最初の1か月は週1回、その後は月1回など、短い面談の予定を先に入れておく
- 「10分調べてわからなければ聞いてよい」など、質問してよい目安を伝える
- 3か月の終わりに、できるようになったことを本人と一緒に振り返る
仕事がうまくできずに自信をなくして辞めることもあるため、小さな「できた」を言葉にして返しましょう。
ステップ4:上司との1on1で、困りごとを早く拾う
若手の離職を防ぐうえで、いちばん身近にいる上司の役割は大きなものです。月1回15〜30分でも、評価の場とは切り離して、本人の困りごとや今後の希望を聴く時間をつくりましょう。話題に迷う上司には、1on1で話すことと質問の例が使えます。
1on1では答えを出すより、本人の話を最後まで聴くことを優先します。上司の権限で変えられることがあれば、次の1on1までに一つでも動かすと信頼につながります。
ステップ5:労働時間と人間関係の負担を、職場単位で見直す
離職理由の上位にある労働時間と人間関係は、若手本人の努力では変えられません。若手に仕事が集中していないか、休日に連絡が来ていないか、特定の上司のもとで離職が続いていないかを、職場単位で確かめます。長時間労働が続く職場の見直し方は、長時間労働対策の手順で紹介しています。
ハラスメントの疑いがあるときは、相談窓口で事実確認を進めます。若手の離職を個人の問題にせず、職場の問題として扱うことが、次の離職を防ぎます。
ここまでの対策は、若手が「困っている」と言える相手がいて、はじめて回り始めます。ただ、小さな会社では、上司にも人事にも言いにくいことを打ち明けられる社外の相談先まで、社内だけで用意するのは難しいものです。
資料ダウンロード
若手が本音を話せる相談先づくりに。ココロチェックのサービス資料
退職代行を使われたときの会社の対応
若手社員の離職では、本人ではなく退職代行サービスから退職の連絡が来ることもあります。感情的に対応するとトラブルになりかねないため、確かめることを順番に見ていきます。
退職代行を使われたら、まず確かめること
退職代行から連絡が来たら、その場で返事を決めず、次のことを確かめて記録に残します。
- 代行しているのはだれか(弁護士、労働組合、それ以外の民間業者のどれか)、担当者の名前と連絡先
- 対象の社員の氏名と、本人が依頼したものかどうか(委任状や本人の署名入りの書面の写しを求める)
- 退職の希望日と、有給休暇の消化の希望
- 今後の連絡方法(書面やメールでのやり取りを求めると、記録が残る)
電話だけで済ませず書面で受け取り、社内で検討する時間を確保しましょう。本人の意思かどうかの確認は、なりすましや行き違いを防ぐうえでも欠かせません。
退職の意思表示は、会社の承諾がなくても効力がある
正社員など期間の定めのない雇用では、民法第627条第1項により、社員はいつでも退職を申し入れることができ、申し入れの日から2週間がたつと雇用は終わります。退職に会社の承諾は要らず、退職代行を通した申し入れであっても、本人の意思による退職の意思表示であれば、会社が「認めない」と言って止めることはできないと考えられます。
契約社員など期間の定めのある雇用では、契約期間の途中で辞めるには、原則として「やむを得ない事由」が必要です(民法第628条)。ただし、1年を超える契約で、契約の初日から1年がたった後は、いつでも退職できるとされています(労働基準法附則第137条、一部の専門職などを除く)。有期雇用の社員から退職代行で連絡があったときは、契約書の期間を確認しましょう。
退職を申し出た社員を引き止めてよい範囲や、してはいけない対応は、退職引き止めはどこまでOKかで詳しく解説しています。
非弁行為の論点:交渉の相手はだれか
退職代行で会社側が気にしておきたいのが、相手と何を話し合うかです。弁護士法第72条は、弁護士でない人が報酬を得る目的で、法律事件について代理や和解などの法律事務を扱うことを禁じています(非弁行為)。
一般には、弁護士でも労働組合でもない民間業者が本人の退職の意思をそのまま伝えるだけなら問題になりにくい一方、退職日や未払い賃金、損害賠償などをめぐって本人に代わって交渉すると、この規定に触れるおそれがあると指摘されています。弁護士が代理人の場合は交渉も含めて対応できます。労働組合が相手の場合は、団体交渉の申し入れとして扱う必要が出てくることがあります。
どこからが非弁行為にあたるかは、個別の事情で判断が分かれる論点です。会社が「違法だ」と決めつけて退職の連絡そのものを無視するのは避けつつ、民間業者から交渉めいた要求があればその場で応じず、条件は本人か代理人の弁護士と書面で確認するのが無難です。金銭の請求などが絡むときは、顧問弁護士や社会保険労務士に相談してください。
退職代行を使われたときの手続きチェックリスト
退職の意思を確認できたら、通常の退職と同じ手続きを進めます。連絡は代行の窓口か書面で行い、必要な書類のやり取りは郵送を使うとスムーズです。
- 退職日を確定し、退職届の提出を郵送などで依頼する
- 有給休暇の残日数を伝え、消化の扱いを決める
- 業務の引き継ぎに必要な情報(取引先の連絡先、作業の進み具合、パスワードの保管場所など)を書面で依頼する
- 社員証、鍵、パソコンなどの貸与品の返却方法を伝え、私物の返送方法を決める
- 最後の給与を通常の支払日に支払う(本人から請求があれば、労働基準法第23条により7日以内に支払う)
- 健康保険・厚生年金保険の資格喪失届を、事実発生から5日以内に年金事務所へ出す
- 雇用保険の資格喪失届と離職証明書を、離職日の翌日から10日以内にハローワークへ出し、離職票を本人に届ける
- 源泉徴収票を、退職の日から1か月以内に交付する(所得税法第226条)
- 本人から求めがあれば、退職証明書を遅滞なく交付する(労働基準法第22条)
退職日まで有給休暇を使いたいという希望は多いものです。会社には休む日を変えてもらう権利(時季変更権)がありますが、退職日までにほかに休める日がなければ、変更の余地はほとんどないとされています。
退職代行を使われたときにやってはいけない対応
裏切られたように感じても、次の対応は避けましょう。
- 本人の自宅や家族、友人に何度も連絡をして、出社や説明を求める
- 「損害賠償を請求する」「懲戒にする」などと伝えて、退職を思いとどまらせようとする
- 離職票や源泉徴収票、最後の給与を、出社や面談と引き換えにする
- 職場で辞めた本人の悪口を言う
退職代行を使われた会社が振り返りたいこと
退職代行が使われた背景には、本人が「自分の口では辞めると言えない」と感じていた事情があるかもしれません。上司を責めるのではなく、その職場の働き方や人間関係、上司以外に相談できる経路があったかを振り返りましょう。続けて退職者が出ないよう、残った社員の負担にも目を配ります。
離職コストの計算方法:若手1人が辞めると何が失われるか
若手の定着策にどこまでお金をかけるかは、離職で失うものを金額で見ると判断しやすくなります。離職コストには公的に決まった計算式はないため、ここでは自社で計算するときの考え方を紹介します。
離職コストの内訳
若手1人が辞めたときにかかる費用は、大きく次の5つに分けられます。
- 採用の費用:求人広告費、人材紹介の手数料、説明会や面接にかけた社員の時間
- 育成の費用:入社時研修の費用、仕事を教える先輩や上司の時間
- 立ち上がりの損失:入社してから一人前になるまでの間、給与に見合う成果がまだ出ていない分
- 欠員の損失:辞めてから次の人が戦力になるまでの間に、こなせなかった仕事や、周りの残業代
- 引き継ぎと周りへの影響:引き継ぎの手間、残った社員の負担増や、続けて辞める人が出るリスク
採用費は帳簿に表れますが、教える側の時間や欠員の損失は見えにくく、軽く見積もられがちです。
離職コストの計算式と試算の例
離職コストは、次のように足し合わせて計算します。
- 1人あたりの離職コスト = 採用の費用 + 育成の費用 + 立ち上がりの損失 + 欠員の損失
- 年間の離職コスト = 1人あたりの離職コスト × 年間の離職者数
例として、年収350万円の若手社員が入社1年で辞めたとします。以下の数字は計算の流れを示すための仮の値です。
- 採用の費用:求人広告と面接の時間で50万円
- 育成の費用:先輩社員が3か月間、週4時間ずつ指導(約48時間)。時給換算2,500円として約12万円
- 立ち上がりの損失:入社1年目の人件費のうち、まだ成果に結びついていない分を3割とみて、350万円×30%=105万円
- 欠員の損失:後任が決まるまでの2か月、周りの残業で埋めた分として30万円
合計すると、1人あたり約197万円です。従業員30〜99人の事業所では大卒の4割ほどが3年以内に辞めるという統計に当てはめると、毎年5人を採用する会社では、1年分の採用者のうち2人ほどが3年以内に辞める計算になり、それだけで400万円近くが失われます。
実際の金額は業種や職種、採用の方法で大きく変わるため、自社の数字を当てはめましょう。
離職コスト計算ツールで、自社の数字を出す
はたらくこころ研究所では、従業員数、平均年収、年間の離職者数(または離職率)を入れるだけで、年間の離職コストの目安がわかる離職コスト計算ツールを無料で公開しています。採用費や立ち上がりの期間などの前提は、自社の実績に合わせて変えられます。
離職を防げた場合に減る損失も試算でき、定着策の予算を社内で説明する材料になります。
ココロチェックで、若手の本音と相談先を用意する
若手社員の離職理由の上位には人間関係や働き方がありますが、こうした本音は上司や人事に直接言いにくいものです。
社内の1on1や面談だけでは、どの部署で若手が困っているかを全体でつかむことも、上司に言えない悩みの受け皿をつくることも難しいものです。ココロチェックは、産業保健の担当者がいない会社のための法人向けメンタルヘルスサービスです。組織の状態を測るところから、社員が専門家に相談するところまでを一つのサービスで支えます。
- 設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる組織診断を無料で用意しています。若手の離職が続く部署の負担を見る手がかりになります
- 公認心理師・臨床心理士などの専門家に、オンラインで1回30分から相談できます。上司に言いにくい悩みを社外で話せます
- 会社が見られるのは組織単位の傾向だけで、誰が相談したかは本人の同意なく伝わりません
辞めると言い出される前に、若手が置かれた職場の状態を知ることから始めてみてください。
若手が辞める前に、職場の状態を知る
設問に答えるだけで、組織の状態と部署ごとの傾向がわかる無料の組織診断です。若手の離職が続く部署の負担を見つける材料にどうぞ。
若手社員の離職理由についてよくある質問
若手社員の離職理由や、退職代行・離職コストについて、人事・管理職からよく聞かれる質問にお答えします。
Q. 若手社員が辞める一番の理由は何ですか?
厚生労働省の令和5年若年者雇用実態調査では、初めての会社を辞めた理由の1位は「労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった」(28.5%)、2位は「人間関係がよくなかった」(26.4%)でした。ただし、入社3か月未満で辞めた人では人間関係が52.3%と最も多く、辞める時期によって一番の理由は変わります。
Q. 新卒の3年以内離職率はどのくらいですか?
2022年3月卒業者では、大学卒33.8%、高校卒37.9%です(厚生労働省、2025年10月公表)。従業員30〜99人の事業所では大学卒41.9%、高校卒45.2%と、会社の規模が小さいほど高くなります。
Q. 若手の離職が止まらないときは、何から手をつければいいですか?
まず、辞めた若手の入社時期・辞めた時期・配属先・理由を一覧にして、偏りがないかを確かめます。入社半年以内の離職が多ければ受け入れ方と人間関係、2〜3年目が多ければ働き方と処遇の見直しから始めるのが目安です。
Q. 退職代行を使われたら、本人に直接連絡してもいいですか?
直接の連絡を禁じる法律はありませんが、本人が会社と直接話せない事情を抱えていることも多いため、連絡は退職代行の窓口か書面にとどめるのが無難です。弁護士が代理人の場合は、代理人を通して連絡します。安否が心配なときなど、緊急の場合は別に考えます。
Q. 退職代行を使われたら、即日退職を認めなければいけませんか?
期間の定めのない雇用では、退職の申し入れから2週間で雇用が終わります(民法第627条第1項)。会社が合意すれば即日の退職も可能で、有給休暇の残りで退職日までを休みにすることもあります。退職日をどうするかは、本人の意思を確認したうえで決めましょう。
Q. 離職コストは厚生労働省の計算方法がありますか?
厚生労働省が定めた離職コストの計算式はありません。採用・育成の費用と、立ち上がり・欠員の損失を足し合わせ、年間の離職者数を掛けて考えるのが一般的です。
まとめ:若手社員の離職理由を時期で見極め、最初の数か月と相談先から手を打つ
若手社員の離職理由と会社の対処について、要点を振り返ります。
- 若手社員の離職理由の上位は労働時間などの労働条件、人間関係、賃金、仕事が合わないこと。入社3か月未満では人間関係が5割を超え、辞める時期で理由の重みが変わる
- 対策は、離職の傾向を一覧にすること、入社前の説明と最初の3か月の受け入れ、上司の1on1、職場単位での働き方の見直しの順に進める
- 退職代行を使われても、本人の退職の意思表示は会社の承諾なしに効力を持つ。相手の種類と本人の意思を確かめ、交渉が絡むときは専門家に相談する。離職コストは採用・育成・立ち上がり・欠員を足して試算する
若手の離職は、世代の問題ではなく、その職場で働き続ける理由が見つからなかった結果です。一人ひとりの声を聴き、辞める前に気づける仕組みをつくることが、次の若手を守ります。
若手の定着の第一歩に、組織の今を知る
無料の組織診断で、組織の状態と部署ごとの傾向がわかります。若手の離職理由を自社の職場で確かめる材料にどうぞ。
